その途端、まりちゃんの動きが止まった。

「縄谷、判った!もっとボケろ、まりちゃんの体に染み付いた
ツッコミ本能を引き出すんだ!」

「なるほど、よし、じゃあこれだ!
ジュンでーすっ!」

「長作でーすっ!」

その途端、まりちゃんが両手を広げて割って入った。
「三波晴夫でございます~♪」

「まりちゃんっ!正気に戻ったのか!」

まりちゃんの口はまだ、裂けたままだったが、その瞳に
優しさが戻っている。
「樹林さん…ごめんなさい、どうか近寄らないで…
あたし、あたしこんな姿になっちゃったから」

だが、樹林はシッカリとまりちゃんの手を握り締めた。
何故かまた、カエルがハマっている。
「何言ってんだよ、まりちゃんはまりちゃんじゃないか」

「だって、こんな姿に」

樹林は指にハマッたカエルを突き出した。
得意の腹話術だ。

「人よりちょっとだけ口が大きいだけさ」
カエルくんはそう言った。