今日行われた東京マラソン。
三万人もの人々が走るために集まって来た。
その事について、私は意見を持たない。

さて、ゴールを迎えた人々は、すんなりとは帰れなかったらしい。
と言うのも、預けた荷物がなかなか出て来なかったからだ。
三万人の人々の荷物である。
下手したら30分以上かかるであろう。
係員の不手際も甚だしいものだったと聞く。
腹が立つのも判る。
判ったうえで気になることがあった。

先程、ニュースを見ていたら、一人の女性参加者が
なかなか自分の荷物が出てこない様を言い表すのに、
こう言ったのだ。

「もう15分も待ってるのよ!寒くて仕方ないわ、
まるで難民キャンプよ!」


戦争や内乱、自然災害や伝染病から逃れた人々が
衣食住において最低限の生活を強いられる場所。
それを難民キャンプと呼ぶ。
マラソンと違い、その暮らしに死以外のゴールは無い。
その代わり有るのは、今日の東京など比べ物にならないぐらいの
過酷な環境だ。
そして何より、この女性には暖かい家が待っている。

「まるで難民キャンプよ!」

満ち足りた生活の中で、趣味で走ったマラソンの
最後の15分が待てないだけで
吐くセリフでは無い事は確かだ。