「この家の人達を
守ってあげて!」

「判った。ありがとう、
先輩。」

先生は血の霧を振り
払いお多福の元へ
戻った。

「福やん、久しぶりに
あの姿、見せてくれる
かい?」

「判りました。」

返事と同時に福の体に
変化が現れた。

みしみしと音を立て、
体が大きくなっていく。
軽く3mは超えている。

そして驚いた事に福の
頭は三つに増えていた。

先生がハスキーに
怒鳴った。

「ハスキー先輩、
準備できました
もう大丈夫です。
離れてっ!」

言われるまでも無く、
ハスキーは既に力
尽きていた。

ふらふらと空中から
落ちてくる。
その途中で段々と
姿が薄れていく。

「先輩、ありがとう
ございました。」

先生が頭を下げた。
ハスキーはニッコリと
微笑むと、また枇杷の
木の下に帰った。

ようやく視界が戻った
バートリは、信じられ
ないといった面持ちで
福を見つめた。