「乱蔵さん、聞いて
ください。」

「…愛の告白か。
俺は衆道の趣味は
無いが。」

I君が朝一番に
話しかけてきた。

「昨日、冷蔵庫の
修理屋呼んだんです。」

「あぁそういえば
壊れたってな。
直ったんか?」

「それがですね、
来た奴がひどくて。
鞄から温度計出して
冷蔵庫に入れたんすよ。
で、何分か経ってから
取り出して、
『冷えませんね。』
って一言っすよ!」

「凄いな。数分で
故障している事が
判ったんだ。」

「もうー!違うでしょ!
しかもそいつ、この
故障を直す部品が
在庫切れです、
一旦帰ります。って
言いやがるんすよ!
温度見ただけで
部品まで判るなんて、
お前はブラックジャックか!
って思うっしょ!」

「ブラックジャックは
そんな設定ないよ。」

「いや例えっすよ、例え」

「俺も人間関係の
温度差で
大抵の事は判るけど。」

「もういいっす!」

ありゃ、怒って
行っちゃったよ。
せめて頭でも
冷やしてあげようと
思ったんだけどな。