今日も学校には行かない、
呪文のように延々と呟く。
学校は既に優一にとって何かを学ぶという場所では無い。
ただひたすら苦痛に耐える場所だ。

幼い頃の事故が原因で、優一には少しだけ足を引き摺る癖がある。
それがイジメの引き金を弾くのには、それほどの時間を要しなかった。
直接、肉体的に暴力を振るわれるわけでは無い。
が、言葉による暴力は殴られるよりも、もっと深い所を傷つける。
そしてその痛みはいつまでも消えない。
優一も今、心の奥深くが多量に出血していた。

学校に行かなくなって四日経つ。
けれど、その傷は治るどころか、より一層深く刻まれていった。
昨日の夜から、飯も食べていない。

父や母には相談できない。
先生も黙って見過ごすだけだ。
優一自身も先生には何の期待もしていない。
ただ単に、『先に生まれた』だけだから『先生』
というだけだと彼は思っている。

(これ以上、血を流すのはイヤだな…)
その言葉だけがぐるぐると頭の中を廻る。
最近、もう一つの言葉が頭をめぐり始めた。

(死のうかな…楽になれるだろうな…)