「志乃ちゃん、ご指名よ」
竜司と初めて出逢った日から、数えて丁度一週間目。
夢にまで見たあの笑顔が、再び目の前に現れた。
「志乃さん、また来ました。これ、お土産です。蜜柑」
「ありがとう」
あれほどまで焦がれた竜司が、また来てくれたのに、
志乃の心は晴れなかった。
昨日も一昨日も、違う男に抱かれた。
所詮、自分は商品なんだ。
そんな女が、竜司さんのような男に優しくしてもらって良いのだろうか。
この一週間、悩みに悩んだ想いが、つい口をついて出てしまった。
「迷惑ですか?僕が来たら」
「違う。すごく嬉しいの。でも、あたしは娼婦だし」
「志乃さんは志乃さんです。それ以外の何者でもない。
お金を払うのも志乃さんを買うからじゃない。
志乃さんの借金が少しでも減れば良いなと思ってるからです」
真っ直ぐな瞳と真っ直ぐな言葉が志乃を貫いた。
「…本当?本当に、信じていいの?」
竜司は、ゆっくりと肯いた。
「あがっていいですか?お腹もすいてるし」
「うん。うん、いいわよ。何かとったげるから」
恋に時間は要らない。
出逢った瞬間に、二人はお互いが魂の半分だと判った。
どちらかが欠けても、完璧ではないのだ。
手を繋いで店に入って行く二人は、長年連れ添った夫婦のように見えた。
竜司と初めて出逢った日から、数えて丁度一週間目。
夢にまで見たあの笑顔が、再び目の前に現れた。
「志乃さん、また来ました。これ、お土産です。蜜柑」
「ありがとう」
あれほどまで焦がれた竜司が、また来てくれたのに、
志乃の心は晴れなかった。
昨日も一昨日も、違う男に抱かれた。
所詮、自分は商品なんだ。
そんな女が、竜司さんのような男に優しくしてもらって良いのだろうか。
この一週間、悩みに悩んだ想いが、つい口をついて出てしまった。
「迷惑ですか?僕が来たら」
「違う。すごく嬉しいの。でも、あたしは娼婦だし」
「志乃さんは志乃さんです。それ以外の何者でもない。
お金を払うのも志乃さんを買うからじゃない。
志乃さんの借金が少しでも減れば良いなと思ってるからです」
真っ直ぐな瞳と真っ直ぐな言葉が志乃を貫いた。
「…本当?本当に、信じていいの?」
竜司は、ゆっくりと肯いた。
「あがっていいですか?お腹もすいてるし」
「うん。うん、いいわよ。何かとったげるから」
恋に時間は要らない。
出逢った瞬間に、二人はお互いが魂の半分だと判った。
どちらかが欠けても、完璧ではないのだ。
手を繋いで店に入って行く二人は、長年連れ添った夫婦のように見えた。