「いやぁ。興奮したよなぁ。WBC。まさか優勝できるとはなぁ…」

和服を着た男がシミジミと話しかけた。

「そうっすね。色々ありましたからね」
傍らの男が返事する。
えらく大きな男だ。
その男が、しわがれた声で続けた。
「それにしてもアメリカは参ってるでしょうね」

「ああ。予選リーグなんか無茶苦茶だしな。
日本とか韓国をまとめるのは判るよ。アジアだしな。
でもなんで、アメリカと南アフリカが同じ組なんだか。」

「しかも審判は、ほとんど自分の国の人間でしょ」

「うむ。身贔屓もいいところだな」

「国技ですからねぇ。優勝したいのは判るけどねぇ」


さて、と二人が腰を浮かした。

「今場所こそは優勝しなくてはな。犬乃盛関。」

「おす。いつまでも朝青龍関や琴欧州関には
負けられんでごわす」


「相撲は日本の国技だからな」

「そうでごわすな」


強い者が強いのは当たり前。
どすこい。