「おぉ~やるやん!
先を越されてしもた
なぁ。」


鉢植えの木は、みる
みるうちに葉を茂らせ
本来ある姿に戻って
いった。


「なんやおまえ、
大きな葉っぱやった
んやなぁ…頑張った
なぁ。」


俺はその後も暇さえ
あればそいつに話し
かけていた。



そんなある日。

台風の影響で朝から
強い風が吹いていた。

俺はそいつの事が気に
なり、様子を見に
行ったんだ。


案の定、強風で倒れ
そうになっていた。

中に入れてあげようと
鉢を持ち上げた瞬間、
俺の後ろで大きな音がした。


驚いて振り向くと、
そこには粉々に壊れた
アンテナがあった。

強風でビルの壁から
外れ、落ちてきた
らしい。