「お母さん。この子、
また太ったんじゃ
ない?」

明子は重たそうに
白猫を抱きながら
言った。

真っ白な体毛は、
少し短めだ。
雑種ではあるが、
どことなく気品が
溢れる。

ミルクと呼ばれる
その猫は、確かに
三歳の猫にしては
太っていた。
もっとも、本当の
年齢は誰にも判ら
ないのだが。

彼女は、この家が
建てられてまもなく、
庭先に迷いこんで
きたのだ。

長い間、野良として
うろついてきたらしく
、薄汚れた体は
ガリガリに痩せて
いた。

最初に見つけたのは
明子だった。