二人は校舎の窓を見上げた。
暗い校舎の中で、ニタニタと笑う者がいる。
両方の肘で窓枠に乗り、じっと都伝隊を見つめている。

「て、テケテケさんだね」

「学校と言えば、花子さんだけじゃないよね」

「うん。忘れてたね。テケテケさんのこと」

テケテケさんとは、上半身だけの女の化け物である。
肘だけで移動するくせに、時速150kmで追いかけてくる。
捕まった人間は、下半身を切り取られて殺されるという。

都市伝説の中でも残虐なキャラクターの一人に数えられている。
難儀な事に、弱点が無いのだ。
正直、相手にはしたくない。

それが今、都伝隊を見下ろしている。

「逃げた方が良くないっすか」

「何を言う、縄谷。我々は都伝隊だぞ、伝説を
実証するのが仕事だ」

「でも隊長」

十へ