次はツバメの夫婦です。
「せっかく作った巣の下にゴミが捨てられてしまいました。光を反射して子供達に当たるのです」

えっちゃんは、うんとこしょ、と頑張ってどかしました。

次から次へと悩み事を解決してあげて、えっちゃんはすっかりくたびれてしまいました。


ようやく、最後の動物です。

それは、すごくみすぼらしい野良猫でした。

「あなたの願いはなぁに」

疲れないことでありますようにと、えっちゃんは心から願いました。

野良猫はこう言いました。

「えっちゃん、すまないが、わしに名前を付けてくれんか」

「…名前?それだけでいいの?」

「あぁ。頼みます。わしは生まれた時に捨てられての、今まで名無しで生きてきたんじゃよ。もうそろそろ、お迎えが来るんじゃが…名前が無いと、神様に呼んでもらえんからのぅ」

えっちゃんは、もう一度、その猫をしっかりと見ました。

所々、毛が抜け落ちた体は痩せ細っています。

右の耳は半分ちぎれています。

尻尾も途中から折れていました。

けれど、その瞳は空の色を映し出したような青です。

「わかったよ。まかせて、とびきりの名前を付けてあげる」

五へ