「じっちゃん、何してんだよ、そんな事したら勲章が」

「構わん。構わんのだ、どうせこれはわしが作った偽物じゃからな。
本当の勲章は妻と一緒に墓に眠っとる。
苦労ばかりかけたからな、わしからの勲章として墓に埋めたんじゃ。
よし出来た」
勲章はクルミぐらいの大きさの金塊に変わった。

「用意があるからの、ここでしばらく待ってなさい。
なに、すぐに戻ってくる」
じっちゃんは大きな斧を持つと、ウォルフと一緒に外に出ていき、
しばらくして帰ってきた。

「よし。出発じゃ。行くぞ」

じっちゃんは、大きな荷物を背負い、しっかりと腰紐で止めると、
ウォルフと僕を乗せてトラクターを走らせ始めた。

「ええか、これから何があっても黙ってろ。わしの事なら大丈夫」
今までに見た事の無い怖い顔で、じっちゃんは言った。

広場が見えてきた。
男達が銃を構えている中に、じっちゃんはのんびりとトラクターで
突っ込んでいく。

「おい、なんだてめぇ!どこから現れた!」

吠えるような声で脅かす男に、じっちゃんは笑顔を返した。
「なんとまぁ、わしを知らんのか。わしこそは、第一次・第二次
いずれもで撃墜王になった男、クリント・イングラム・コアウッドじゃ」

「はぁ?その撃墜王さまが何の用事であらせられますか」

ふざける男達に、じっちゃんは作ったばかりの金の塊を見せた。
男達が息を呑む音がした。
「じ、爺さんこいつは何だよっ!」