ある日の夕方。

とてもきれいな夕焼けがロボットの顔を照らしました。

ロボットは、ふと顔を上げました。

そこにいるのは、心配そうな仲間達です。

隣にはうさぎもいます。

固まっていたゼンマイが、ゆっくりとほぐれていきます。


「よぅ。俺さ、こないだこんな目にあってさ」
熊が話しかけました。

まるで、昨日別れたばかりとでも言うような様子です。

猫がそんな熊を笑います。

みんなもつられて笑いました。

ロボットのゼンマイは、少しずつ少しずつゆるんできました。

熊がホッとしたように話しかけました。
「ゼンマイ、切れなくて良かった」


けれど、それは熊の思い過ごし。

ロボットの心のゼンマイは、滅多なことでは切れません。

何故なら、そのゼンマイを鍛えてくれたのは、彼が大好きなオモチャ職人だからです。

そのためにも切れるわけにはいかないのでした。

熊はいつもの場所に戻りました。
隣には仲良しの猫がいます。
いつものように愉快な話を始めます。


ロボットは、うさぎの手を取って立ち上がりました。

とりあえず歩こう。
彼は、そう決めました。