小さな家がありました。
親子三人が仲良く暮らしていました。
雪が降ってきたせいでしょう、外はとても静かです。

「もう眠たそうだな、今夜は僕が寝かせるよ」

「ありがと。無理だったら言ってね。いつもみたいに
子守歌を」

「おや、僕のお話だってなかなかのもんだぜ」

そう言って父は娘を寝かせつけようとしていました。
けれど、いつもなら利くはずの御伽話が
何故だか今夜は全然です。
静かすぎて怖いのかもしれません。
さてさて、弱ったなと頭を抱えた父は、ふと
ひらめきました。

「ふむ。よし、今夜は父さん特製のお話を聞かせて
あげようか」

途端に娘が顔を輝かせます。
「ほんと?父さん、聞かせて聞かせて」

「はは、よーし。じゃあ話してあげようね。
さ、もっとお布団を肩までかけて」