けれども、神様は何処までも意地悪く出来ているらしい。

今日も頑張ろう、と畑に鍬を入れた良太郎は、奇妙な塊を
見つけ戸惑った。

「なんだろか」

赤茶色に錆びた塊が畑から出てきたのだ。
もう一度、鍬で叩いてみた。
その途端、良太郎の目の前が真っ白に輝いた。

それは不発弾であった。

凄まじい爆発音に驚いた村人達が駆けつけると、
百日草を真っ赤に染めて、良太郎が倒れていた。
手当ての甲斐無く、良太郎はこの世を去った。

後に残された母は、毎年咲く花畑を眺めながら
しばらくは暮らしていたが、いつの間にか姿を消した。


村人達の手により、花畑は受け継がれ、今でも百日草が
その可憐な姿を見せている。
不思議な事に、良太郎が倒れていた場所には、
真っ赤な百日草しか咲かないという。