「いらっしゃい」
友達が笑った理由が判った。
カウンターの中に熊がいる。
大柄で、にこにこ微笑んで、まるで絵本の中の世界だ。
その熊は、もう一度言った。
「いらっしゃい、そこは寒いからどうぞ中へ」
「あ、ああすみません。あの…ここって飲み屋さんですか?」
「え?……何屋だろ?」
熊は、真剣に悩んでいるようだ。
隣にいる着物姿の女性が振り返って、熊の胸を軽く、いや、
かなり激しく叩いた。
「おばんざい屋さんでしょっ!」
常連らしい客が笑う。
「お、始まった夫婦漫才」
「いぶさん、相変わらず良い裏拳」
その女性を見た瞬間、歩美は寒椿の花を思い浮かべた。
凛として寒風に立ちながらも、美しさは忘れない。
そんなイメージが、その女性にはあった。
どうやら熊といぶは、そうやっていつも漫才を楽しんでいるらしい。
この店は居心地が良い、
入って二分後には、歩美はつくね亭に惚れこんでいた。
友達が笑った理由が判った。
カウンターの中に熊がいる。
大柄で、にこにこ微笑んで、まるで絵本の中の世界だ。
その熊は、もう一度言った。
「いらっしゃい、そこは寒いからどうぞ中へ」
「あ、ああすみません。あの…ここって飲み屋さんですか?」
「え?……何屋だろ?」
熊は、真剣に悩んでいるようだ。
隣にいる着物姿の女性が振り返って、熊の胸を軽く、いや、
かなり激しく叩いた。
「おばんざい屋さんでしょっ!」
常連らしい客が笑う。
「お、始まった夫婦漫才」
「いぶさん、相変わらず良い裏拳」
その女性を見た瞬間、歩美は寒椿の花を思い浮かべた。
凛として寒風に立ちながらも、美しさは忘れない。
そんなイメージが、その女性にはあった。
どうやら熊といぶは、そうやっていつも漫才を楽しんでいるらしい。
この店は居心地が良い、
入って二分後には、歩美はつくね亭に惚れこんでいた。