「ま、見ててくださいな」
そう言うなり、男は赤い糸を小指に乗せた。
驚いた事に、自ら意思を持つ物のように糸が
結ばれていく。
「片方はこれで出来上がり。さて、もう一方は」
逸美の小指にスルスルと糸が伸びてきた。
あ、と思う間も無く小指に糸が絡み付いてくる。
その途端、逸美は目の前にいる男が愛しくて堪らなくなってしまった。
「喪、喪黒さん。あなたがあたしの運命の人だったなんて。
もう二度と離れないわ」
「ね。効き目抜群でしょ」
喪黒が小指の糸を解くと同時に、今までの熱い気持ちが
嘘のように消えた。
逸美は己の小指を見つめた。
そこにはまだ、赤い糸が結ばれている。
「その糸をあなたの望む誰かに結べば、今みたいになりますよ。
使い方は簡単。結びたい相手を強く念ずるだけです。
あとは糸が勝手に伸びて行って、望みの相手に絡みつく。
しかもね、霊的素材で作ってますから人間には切れない。
今回は特別にこれをプレゼントしますよ、糸を固定する接着液」
逸美はまだ、見つめている。
「でも、今結ばれている糸は?…あったとしたら、だけど」
「解けます。二度と結べません。自分から解いた糸ですからね、
相手の方は新しい相手に繋がるみたいですよ」
いいのか。
これはギャンブルだ。
今、結ばれている糸よりも遥かに良い相手があると
確信できるなら…
居た。
間違いなく、最良の相手が。
「カード使える?」
「勿論」
赤い糸を結んだまま、ポケットに手を突っ込み、逸美は店を出た。
その後姿に喪黒が声をかける。
「くれぐれも慎重にお使いくださいよ。ほーっほっほっほ」
そう言うなり、男は赤い糸を小指に乗せた。
驚いた事に、自ら意思を持つ物のように糸が
結ばれていく。
「片方はこれで出来上がり。さて、もう一方は」
逸美の小指にスルスルと糸が伸びてきた。
あ、と思う間も無く小指に糸が絡み付いてくる。
その途端、逸美は目の前にいる男が愛しくて堪らなくなってしまった。
「喪、喪黒さん。あなたがあたしの運命の人だったなんて。
もう二度と離れないわ」
「ね。効き目抜群でしょ」
喪黒が小指の糸を解くと同時に、今までの熱い気持ちが
嘘のように消えた。
逸美は己の小指を見つめた。
そこにはまだ、赤い糸が結ばれている。
「その糸をあなたの望む誰かに結べば、今みたいになりますよ。
使い方は簡単。結びたい相手を強く念ずるだけです。
あとは糸が勝手に伸びて行って、望みの相手に絡みつく。
しかもね、霊的素材で作ってますから人間には切れない。
今回は特別にこれをプレゼントしますよ、糸を固定する接着液」
逸美はまだ、見つめている。
「でも、今結ばれている糸は?…あったとしたら、だけど」
「解けます。二度と結べません。自分から解いた糸ですからね、
相手の方は新しい相手に繋がるみたいですよ」
いいのか。
これはギャンブルだ。
今、結ばれている糸よりも遥かに良い相手があると
確信できるなら…
居た。
間違いなく、最良の相手が。
「カード使える?」
「勿論」
赤い糸を結んだまま、ポケットに手を突っ込み、逸美は店を出た。
その後姿に喪黒が声をかける。
「くれぐれも慎重にお使いくださいよ。ほーっほっほっほ」