何とか昼間を乗り切り、昼食時を迎えた。
相変わらず食欲すら起きない。

「飯、食わないの?」
また宏美だ。
だから何故パニオン立ちなんだ。
あんたはショムニの江角か。
胸の中でツッコミながら、倫子は宏美を見上げた。

「食欲ないの?とりあえずさ、バナナ食っとけ」
仕立ての良いスーツから、いきなりバナナが
出てきた。
ゴロン、と倫子の前に転がされる。

「栄養あるよ」
そう言い捨てて、宏美は自分の机に戻った。
座るなり、もう一本バナナを出す。
三口で食べきると、パソコンに向かう。

(三口て…)
思わず、倫子は笑ってしまった。
少しだけ元気になれた気がする。
午後は何とか乗り切れた。嬉しいニュースが入ったからだ。
新しい店長が決まった。
少し心が軽くなる。

四へ