波打ち際の美しさをあなたは見たことが
あるだろうか?
夕暮れ時は夕焼けを写しピンク色に輝いている。
そこにレース状に白波があわだち幾重にも
すそ飾りをつくるというわけだ。
夕方になると海に会いに行く。
着いたとたん海草の匂いを強く感じる。
いつも以上だ。
よく見るとおびただとしく
海草が打ち上げられている。
海の散歩のいでたちはかなり怪しい。
耳が冷たくなるので、耳当てのある帽子が
お気に入り。
昨日はもっと暖かい帽子。
目だし帽は息が苦しくなるので、顔だし帽に
なるように大きくくりぬいた。
大成功。
耳も首もすきまなく覆われるので暖かい。
でも人目には怪しい。
それにひざ下までおおうマントのような青い
コート。
ちなみにこのコートはリサイクルショップで
1000円だった。
顔だし帽も見切り処分で350円。
こんないでたちの私が折り返し国道の街灯を
見ながら、歩いているとふと気づいた。
波打ち際にこの街灯の光が映っているのだ。
あんなに離れているのに。
そして走る自動車のヘッドライトも映っている。
ふと、胸が痛んだ。
私があのカーブを曲がったときのヘッドライトも
ここに映っていたのだと。
私は何も気づいていなかった。
私たちが気づいていないところで、
うけとめているこんな波打ち際があったなんて。
ほら、また走るあの電車もこの波打ち際に
映り走っている。