北国の春を見に | みののかみのブログ アメブロ版

みののかみのブログ アメブロ版

美濃国出身・在住のみののかみが日々気付いたこと・感じたことを書き出すもの也

史跡および日帰り天然温泉の訪問記が殆どと成り候

今年春の青春18きっぷが、残り1回分となった。

最後の青春18きっぷの旅は、
長野県の松本からJR大糸線で新潟県の糸魚川へ出て、
そして富山県に入り、JR高山本線で岐阜県に戻る旅となった。
 
長野県には、
県東端の佐久市の龍岡城跡の桜を見に行きたいと思っていた。🌸
龍岡城跡近くの山の上の「田口城跡」に登り、
星型の龍岡城跡が桜満開になる姿を
山の上から俯瞰したいと思っていた。
しかし、鉄道旅のルートを考えたら、
普通列車のみの青春18きっぷの旅では、
塩尻駅松本駅で列車待ち時間が多すぎて、
田口城跡の近くへ行けても
超ハードスケジュールになってしまうと分かった。
一部区間に特急乗車を挟んでも、
現地の田口城跡の登城と下城で2時間弱しか時間を取れず、
完全な登山となる田口城跡登城がキツくなってしまうと分かった。
 
そこで、龍岡城跡と田口城跡はあきらめて、
未乗車のJR大糸線で糸魚川へ出て、
富山県へ入って帰ってくる旅を考えた。💡
JR中央本線篠ノ井線大糸線北陸新幹線富山地方鉄道
高山本線太多線を乗り継いで、
北アルプスを1周してくる旅で、
ほとんど列車に乗っているため、体力の消耗は少なくなる。
 
しかし、この北アルプス1周パターンで、
富山市内での鉄道乗り継ぎをメモに表して、ふと思った。
富山駅で1時間の下車時間が出来るが、
富山市街地の富山地方鉄道路面電車も未乗車なので、
富山市街へ路面電車でぶらりと出たい。🚉
路面電車で簡単に行けるスポットは無いか探したら、
西町電停のすぐ近くの「富山市ガラス美術館」が面白そうに思えた。
しかし、
富山地方鉄道電鉄富山駅で下車して、
路面電車で「ガラス美術館」へ行って、
1時間以内に富山駅へ戻ってくるのは、
またまたハードスケジュールになってしまう。
新幹線利用のため特急券代がかさむのも辛い。
 
ルートの順番を逆にして、
高山本線で早朝に富山へ出て、
ガラス美術館を午前中に観て、富山地方鉄道新黒部駅へ、
そして糸魚川へ北陸新幹線で出るパターンも調べたが、
JR高山本線美濃太田駅朝6時16分に出る列車に乗ったら、
途中の高山駅で1時間の乗り継ぎ時間が発生してしまうため、
高山駅でのタイムロスを無くすには、
美濃太田駅早朝5時に発車する始発に
乗車するしかないと分かった。
 
夜勤明けの翌朝、
朝4時過ぎに自宅を出られて
美濃太田駅で朝5時の列車に間に合えば良いが、
間に合わなければ、
JR中央本線太多線が接続する多治見駅までクルマで出て、
中央本線篠ノ井線大糸線糸魚川へ行き、
北陸新幹線や富山地方鉄道本線の利用は問わず富山駅に早着して、
「ガラス美術館」を見学する時間を作ろうと考えた。
 
そして当日の今朝、
やはり4時過ぎに自宅出発は出来ず、
自宅を出たのは4時50分だった。
多治見駅まで自宅からクルマで1時間なので
(8年前に仕事の異動で多治見市内に在住して分かった)、
朝5時59分JR中央本線の始発電車には間に合う。
 
案の定、自宅から1時間ちょうどで多治見駅前の駐車場に到着し、
5時59分の始発電車松本駅行きに乗った。
一昨年・昨年も長野県方面への青春18きっぷの旅で利用した、
土岐市駅6時05分に発車する始発電車
(愛知県春日井市の神領駅が始発の電車)。
多治見駅前の方が土岐市駅前より
100円だけ1日駐車料金が高いが、
多治見駅JR太多線が接続しているため、
JR中央本線多治見駅→土岐市駅間、一駅間乗るコストを避けて、
多治見駅前の駐車を選んで、多治見駅を旅の起点・終点にした。
 
多治見駅で朝5時59分に乗車した松本行き始発普通電車は、
ダイヤ通りに走行し長野県内に入った。
そして松本駅で乗り換える予定にしていた
大糸線信濃大町駅行き普通電車が、
中央本線岡谷駅始発で、篠ノ井線塩尻駅→松本駅間では、
乗ってきた松本駅行きのすぐ後に走るため、
塩尻駅で中央本線からの松本駅行きを下車して、
大糸線直通の信濃大町駅行きに乗り換えた。
乗り継ぎ時間が16分あり、
トイレに入って乗車ホームを移ったが、塩尻駅は肌寒く、
信濃大町駅行きが到着するまで
ガラスで全体を覆われた暖房付きのベンチに座っていた。
そして信濃大町駅行きに乗車する。

時間的に通勤通学のピークは過ぎていたものの、
長野県の諏訪地区と松本・塩尻地区の通勤通学客で結構混んでいた。
松本駅までどんどん乗客は増え、
そして松本駅で乗客の大部分が入れ替わった。
座席が埋まり立ち客も出て、大糸線に入る。
天気は梓川を越えて安曇野市に入ったあたりから
きれいに晴れわたった☀
松本に近い山々は雲に覆われていたが、
信濃大町駅あたりから、真っ白な北アルプスの雪山が姿を見せた。
信濃大町駅南小谷駅行きの電車に乗り換える。
松本盆地と安曇野の商圏・通勤通学圏は
信濃大町あたりまでなのだろう。
通勤通学客は皆無になり、乗客のほとんどは行楽客になった。
車窓も、「仁科三湖」のほとりから以北は、山岳地帯の渓谷風景となり、
上;木崎湖。 下;青木湖。
白馬岳。
姫川上流。
小谷村の南小谷駅に到着した。
JRの東日本西日本の境界駅がこの南小谷駅で、
電車もこの駅までのため、
JR西日本ディーゼル車に乗り継ぐ。
約2週間前に
兵庫県西端の佐用町で乗車した列車と同じディーゼル車。
同じJR西日本のため、
兵庫県と長野・新潟県で同じ型のディーゼル車が使われるのだろう。
JR大糸線南小谷駅~糸魚川駅間は、
昭和時代後期に製造された古参のディーゼル車が、
非常に長い間運行されているイメージがあったが、 
JR西日本の路線では
姫川の渓谷に離れ小島のように取り残された大糸線でも、
運行車両の近代化は図られているのだなと思った。
 
大糸線のディーゼル車は、南小谷駅を発車後、
姫川の河流と山々の斜面以外何も無い渓谷を進んでいく。
南小谷駅辺りまではまだ人家や田畑が広がる谷が続いたが、
県境の姫川の渓谷は人も住めない険しい渓谷なのだと思った。
大糸線の一駅間も長く、渓谷の長い隘路を走っては停車する駅で、
乗客はまばら。
新潟県に入り、根知駅付近から渓谷が広がり、
田畑も人家も増えだして、
頸城大野駅から鉄道の乗客も増えて、
春の暖かい日差しが降り注ぐ中、糸魚川駅に到着した。
 
糸魚川駅新幹線に乗り換えようか迷ったが、
大糸線ホームの先に「えちごトキめき鉄道」のホームがあり、
泊駅行き(富山駅行きに接続)電車がすぐに到着したため、
えちごトキめき鉄道の泊駅行きに乗車した。
えちごトキめき鉄道旧北陸本線は、
20年近く前に、糸魚川にいた叔母を訪ねて乗車したことがあった。
叔母は糸魚川市内の民宿の住み込み支配人をやっていて、
2泊3日で訪ねたのだが、
そのときはまだ新幹線は影も形も無く、
糸魚川駅は北側に駅舎が1つあるのみだった。 
北陸本線は直江津駅以西がJR西日本の所有で、
糸魚川駅もすべてJR西日本の業務エリアだった。
 
今回、乗車してきたJR大糸線のディーゼル車は、
ホームの先の方を欠き取った専用ホームに入線した。
現在の糸魚川駅でJR在来線の業務を行うのは大糸線のみで、
青春18きっぷも糸魚川駅では大糸線にしか使用出来なくなっている。
北陸本線を切り替えたえちごトキめき鉄道では
青春18きっぷを使用出来ないため、
大糸線ホームから改札を経ずに移動して乗車した
えちごトキめき鉄道車内で、
車掌に糸魚川駅から富山駅までの運賃を支払った。
 
車窓は、北国・糸魚川にも春が来たという感じで、
非常に気持ち良かった。
海岸も荒れた感じは無かった。
富山県に入って2つ目の「泊駅」が、
えちごトキめき鉄道あいの風とやま鉄道の境界で、
電車を乗り継ぐことになる。それも同じホームで。
泊駅から乗車するあいの風とやま鉄道の電車は、
JR西日本の通勤電車によく似ていた。
あいの風とやま鉄道は、電車の塗装も駅名板も、
海側に向けて青色、山側に向けて緑色になっているのが面白い。
 
旧北陸本線のあいの風とやま鉄道は、
入善駅の東から富山平野に出て、広々とした平野の中を進む。
新幹線や北陸自動車道は、
富山平野では平野の中を進まず、山側を進むので、
車窓の眺望はあいの風とやま鉄道が良いのだと分かった。
 
富山駅に到着し、南口へ出る。
あいの風とやま鉄道に糸魚川駅から富山駅まで乗車したことで、
16時11分に富山駅を出るJR高山本線普通列車の発車まで、
1時間半強の富山滞在時間が出来た。
 
富山駅は、工事が続いているためか、構内は複雑で薄暗く、
ホームからエスカレーターを下りてUターンして改札に出た。
改札前の東側に新幹線の切符売り場とエスカレーターが、
西側に路面電車の電停が設けられていた。
路面電車は、富山市街地をぐるりと回る環状線の、
西の方の富山大学方面と東の南富山駅前方面にホームが分かれ、
富山大学方面は、富山大学で入学式があったためか、
乗車待ちの列がホームの外まであふれ、非常に混雑していた。
「ガラス美術館」に近い「西町」電停は、南富山駅前への途中で、
南富山駅前行きに乗車した。
 
富山駅から6つ目の西町電停で下車すると、
眼の前に富山市ガラス美術館の入るビルが建っていた。
斬新な外観だが、意外と周囲のビル街に溶け込んでいる。
美術館はこのビルの3階から上で、
1階で入場券を買って、4階と6階で提示して展示室を観る。
現代芸術の国内外の作家のガラス作品がズラリと並んだ美術館で、
岐阜県多治見市の「岐阜県現代陶芸美術館」が
陶磁器の現代美術館なら、
ここ富山市ガラス美術館は、ガラスの現代美術館と言える。
ガラス美術館の入居するビルは、
富山市立図書館など色々な施設が入り、
ちょうど、富山市の新規採用職員の合同研修会も行なわれていて、
美術館から退出するときに富山市の新人職員たちが大勢出てきた。
 
ガラス美術館から外へ出て、
お腹が空いたので繁華街の総曲輪へ歩いたが、
夜に営業する居酒屋やバーばかりで、
気が付いたら富山城の前に出ていた。
富山城は2年半前に訪れていて、
その時の記憶から、城跡の前をまっすぐ歩くとすぐに富山駅と思って、
県庁やNHKの前を富山駅へ歩いた。
途中のラーメン屋でお腹を満たし、すぐに富山駅に着いた。
富山駅では改札を入ったら16時を過ぎていて、
エスカレーターを上って折り返す複雑なルートでホームへ行き、
さらにホームの先端に停まっていた
高山本線の2両編成のディーゼル車に乗車した。
春休み期間中のためか、
富山駅から郊外へ帰る中高校生でいっぱいで、
終点の猪谷駅までずっと、
停車駅ごとにたくさんの下車客があった。
 
猪谷駅JR東海美濃太田駅行き普通列車に乗り継ぐ。
JR西日本のディーゼル車が停まったホームの先が細くなっていて、
JR東海の2両編成のディーゼル車が待機していた。
 
美濃太田駅行きのディーゼル車は、
JR東海の快速電車と同じ車内レイアウトで、
すべてクロスシートだった。
列車は、高山駅で26分間停車し、
その間に高校生がたくさん乗ってきた。
そして高山駅を発車して、外が雨天だと気付いた。
 
美濃太田駅に到着後、
JR太多線多治見駅まで乗車し、
使用が終わった青春18きっぷを改札の駅員に渡して、
駐車場のクルマに向かった。
6時間弱の高山本線・太多線乗車の間に再びお腹が空き、
飲食店を探しながら帰路につき、
途中の可児市で遅めの夕食を摂って帰宅した。