2019年度  93本目の劇場鑑賞

 
2008年、3日間にわたってインドのムンバイで起きた同時多発テロの映画化。
 
駅、レストラン、病院、そして5つ星のタージマハル・ホテルなどがイスラム武装組織に攻撃され、300人近い人が殺された。本作品は主にホテルでの惨事を映画化したものだ。
 
少し脚色されたストーリ-もあり、それなりの俳優が演じているが、ほとんどはホテル内で起こったことを再現した映像になっている。テロリスト(数人で皆まだ少年とも見える若者だ)は作られた映画のようには行動しない。ただ容赦なく射殺、爆破、放火して一人でも多くの異教徒を殺害するだけだ。
ハリウッド映画のようにそこにはブルース・ウィルスもスーパーマンもいないし、あの人も、この人も簡単に殺されてしまう。
 
作品のモチーフの一つはホテルの従業員がいかに客を大事にし、勇敢に行動したかである。実際、殺害された多くの人は従業員だったようだ。
 
とにかく衝撃的で終わった後も言葉が出なかった。不条理でテロリストに対して怒りを駆り立てられるだけ。
しかしながら怒りに溺れてはいけない、そう強く思った。やはり根本は民族や宗教ではなく、貧困と教育の低さが問題なのだと思う。作品の中でもそれらを暗示する部分がある。
世界のどこでも、東京でも起こりうると思うと血の気が引く。
 
この作品は感情をコントロールできる人だけが観るべき、できない人が観るのは大変危険だ。


評点・・・★★★★  4