ソプラノ:柳本幸子さん
ピアノ:田中幸治さん
柳本さんと田中さんは初めて共演してからちょうど2年くらいだそうです。でも、それから共演する回数も非常に多くレパートリーも80曲を越えるそうです。
そんなお二人の公演ですが、普段だと柳本さんのISISシリーズはりゅ~とぴあのスタジオAが多いのですが、今回は番外編ということでだいしホールでの開催となりました。
開場ちょい前くらいに到着し、ほどなく開場となりいつもの席を確保です。
そして開演。
気温も上がり暑さも感じるくらいの陽気でしたけど、柳本さんの挨拶でも「本日はお暑い中ご来場ありがとうございます、、、」というような言葉も。さすがにこの日が特別ということもありますけど、こんな挨拶が聞かれる時期になったのですね。
そして事前のチラシには「日本歌曲と世界の名曲クラシック」とありましたけど、特に日本歌曲が多かったですね。
それも前半はこの季節らしく桜とか春を感じさせる曲の特集となっていました。
柳本さんのコンサートらしく、曲間に曲説明などのトークを交えつつの進行。そして歌は毎度のことですが、非常にクオリティが高いです。
毎回書いているような気もしますが(汗)、歌はもちろんですけど、所作振る舞い、表情、など細かいところまで非常に気がつかわれています。
そして、日本歌曲ということもあって普段みる柳本さんのパフォーマンスからすれば振り付けは控えめだったかもしれませんけど、それでも充分世界が感じられるというか、柳本さん独自のワールドになるんですよね。
前半は通常よく聴く曲とはまた違ったバージョンの曲などもあったりしましたけど、個人的にはやっぱり「舞」が圧巻でした。なんだか鬼気迫るような緊張感漂うパフォーマンスです。素晴らしい。
休憩後の後半は外国の曲も少しありましたけど、半分は「木下牧子」さんの作品となっていました。
中には曲としては非常に素朴なものもありますけど、それを柳本さんが歌うとなんとも華があるというか、ゴージャズに聴こえてしまったりしまうね。もちろん、その辺は個性で素朴さを前面に出すような歌い方とどちらが良い/悪いではないのですが、それでも柳本さんならではの世界になってしまうのがやっぱりすごいよな~、と。
そして最後は柳本さんの公演らしく会場の皆さんも含めて2曲ほど歌って終了、かと思ったら、
「チラシには世界の名曲、とも記載されていましたけど、ここまで日本歌曲がほとんどでしたので、、、」
アンコールでは「カルメン」「黒い瞳」など、外国曲の中でも特に派手な曲を一気に4曲。日本歌曲とはまた極端なほどに違う雰囲気ですが、これまたそれまでとの対比も見事で一気に盛り上がっての終演となりました。
なんだか終わったあとに「やっぱすごいわ~」とため息がでるような、そんな素晴らしいコンサートでした。
(だいしホール 3000円)