新潟セントラルフィルハーモニー管弦楽団
指揮:磯部省吾さん
ピアノ独奏:大瀧拓哉さん
~オルレアン国際ピアノコンクール優勝記念~
2016年にピアノの国際コンクールで優勝して話題になった大瀧さん。
その大瀧さんのピアノコンチェルト、それも2曲まとめて聴けるということで楽しみにしていました。
またオケもセントラルフィルということで、メンバも県内でご活躍の方ばかりです。ただ、今回はセントラルフィルの「特別演奏会」として、告知のフライヤーや当日配布されたプログラムでも「大瀧拓哉」さんが前面に押し出されています。
その辺からもオケの皆さんも大瀧さんへの敬意と期待が感じられますね。
開場時間ちょい前くらいに会場の秋葉区文化会館へ。
既に並びの列ができていましたので、後ろにつきます。
ほどなく開場となって、中段のやや左側という希望通りの席を確保。
正直いうと、この日のプログラムは大瀧さんのピアノ協奏曲が2曲というのは把握していたのですが、それ以外はまったく未チェック。ということで確認したところ、前半がショスタコーヴィチ、後半がチャイコフスキーで、それぞれピアノ協奏曲ともう1曲という構成になっていました。
そして開演。まずは弦楽合奏。こういう「オケ」の演奏会で弦楽合奏の曲を演奏するのはかなり珍しいのでは? というようなことも思いましたけど、さすがの実力者揃い綺麗なアンサンブルでした。
続いてお待ちかねの大瀧さんの登場。スラリとした長身で見た目も映えます。歩く感じやおじぎなど所作などはあまり恭しくなりすぎす、親しみを感じさせてくれるようでもありますね。
ですが、ピアノ協奏曲はやっぱり素晴らしいですね。
正直、曲自体はまったく知らない曲ですけど、非常に軽快な曲という印象。大瀧さんも演奏スタイルはそんなに派手ではなかったですけど、演奏は力強さと繊細さを兼ね備えていますよね。
また細かく速い音の連打なんかも非常に鮮やかでした。
そして速く細かいところはバックのオケの皆さんがついてくるのが大変そうに聴こえてくるような気すらしてしまいました(汗)。
もちろん合っていないわけではないのですが、100%のどんぴしゃではないような...でも、そんなところを考慮しても非常にクオリティの高い演奏でした。
休憩後の後半はチャイコフスキー。
オケ全体でのポロネーズも、これまた知らない曲ですけどなかなか面白い曲だな~、という印象でしたね。
そしてメインに再度大瀧さんが登場してのチャイコフスキーのピアノ協奏曲。
こちらはなじみのある曲ということもありましたけど、安心して聴けましたけどやっぱり前半のショスタコーヴィチ以上に大迫力で情熱的というかとにかく凄くって見入ってしまいました。
そしてオケとも一体となって、とにかく熱演、お見事でございました。
終演後、なりやまない拍手に応えてなんどかステージに戻ってくる際はちょっと「どうしようかな」と迷っているような雰囲気も見えましたけどそんなのもよいものです。
そしてアンコールは大瀧さんのソロで1曲、そしてもう1曲も大瀧さんのピアノから始まったのでピアノソロ2曲目かな? とも思いましたけど途中からオケも加わっての演奏で締めとなりました。
新潟出身で、まだお若いですが現在進行形でどんどんビッグになっている気鋭のピアニストの「今」の演奏を観ることができて感動でした。
ただ1点だけ残念だったのは、ホールが満席とまでは行かなかったことでしょうか。長岡でのピアノソロの公演は長岡リリックが超満員だったようですが、この公演もできれば満席のお客さんに観て欲しかったな~、というようなことは思いました。
(次はいつになるかわかりませんしねぇ。。。)
(秋葉区文化会館 前売り 3500円)