10/22 新潟交響楽団 第100回 記念定期演奏会 | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

新潟交響楽団の皆さん

指揮:伊藤翔さん

ソプラノ:澤江衣里さん
アルト:福原寿美枝さん
合唱:「復活」記念合唱団さん

合唱指揮:箕輪久夫さん
バンダ指揮:川島雄介さん

新潟交響楽団さんの記念すべき100回記念公演。
ということで、演目も派手?に合唱が加わる曲を2曲。メインはマーラーの「復活」。

正直、私は「マーラー」にはそれほど思い入れはないのですが(というか1回くらいしか聴いたことがない)、結構お話を聴いていると「マーラーを演奏する」というとかなり話題になりますし、演奏する側にも聴くほうにも特別な作曲者なんでしょうね。

私は今日の「復活」に関しても、事前知識としては「バンダ」が参加するというくらいで、ほとんどなにも知らない状態でした。

りゅ~とぴあへは開場10分前くらいに到着。入場待ちのなかなか長い列。ただ、ちょうど最後列に並ぼうか、というくらいに列が動き始めました。大勢のお客さんで開場を早めたようですね。私はいつもの2階のサイド側の席を確保です。

100回記念公演というだけあって、さすがのお客さんの数ですね。
3階の横の方は若干の空席はありますけど、それ以外は満遍なく席が埋まっていました。気持ちが良いです。

開演までプログラムを眺めますと、後半にはカラー写真付きのメンバ紹介も。なんだかノリは若い学生のようですね(笑)。こんなところからも「100回記念なんだな~、と」。

そんな中、時間となり合唱の皆さん、そしてオケの皆さんが入場。
ただ、ステージ上にはオケの皆さん用の空席が20~30くらいは残っていたのではないでしょうか。

次の「復活」がそれだけ大所帯ということなんでしょうけど、あれだけ空席があるなかでの1曲目は個人的にはちょっと違和感も(笑)。

まずはブラームス「運命の歌」。合唱の皆さんがずら~っと並んだのは壮観ですね。全体的に非常にゆったりと優しく、情感たっぷりの演奏でした。演奏後に指揮者の伊藤さんがオケの皆さんを起立するように促す所作までも、非常に優雅な感じだったのが特に印象的でした。

あとは、合唱団の皆さんはオルガン脇の席だけでなく、さらに内側にすぐ隣が観客という位置までいらしていたのですが、照明はちゃんと合唱団さんのところまであたるように調整されていましたね。
 
あんな細かいところまで調整ができるものなんだ、とちょっと驚きました。

「運命の歌」は20分くらいでしたけど演奏後に休憩が15分。次の「復活」が1時間以上の大曲ですから、ここしか休憩がないんですね。

そしていよいよ「復活」。
オケの皆さんも再登場。ですが「運命の歌」で気になっていたオケ内の空席は数は減りましたけど、それでもまだ左右に10近く空いており、どういうことなんだろう?なんて思っているうちに演奏が始まりました。

以下、感じたことをつれづれに....

・「復活」を聞くのは初めてでしたけど、なんとも豪華絢爛、贅沢な曲だな~、という印象。編成だけ見ても、ソプラノ、アルトのソロに、合唱団に、パイプオルガンに、ハープに、ティンパニ2台に、バンダまで。
 
これだとさすがに演奏する側も今回の第100回公演のようになにかの記念とか特別なことがないと演奏できないですよね。「復活」をやるというのはそれだけで特別なことなんだな~、というのがわかりました。

・トータルで1時間20分くらいと非常に長い曲。特に最終章だけで通常の(それも長めの)交響曲1曲分くらいの長さがあるのではないでしょうか。でも、非常にドラマチックというか、起伏の激しい曲で飽きることなくひきつけられました。

・開演前に「第1楽章の終了後に数分の無音の場面がありますが、作曲者の指示であり休憩ではありません」というようなアナウンスがあったのですが、第1楽章のあとも、チューニングがされたりそれほど違和感ありませんでした。「第1楽章」というのが聞き間違いかな? とそれ以降の楽章間もちょっと気にしたのですが、よくわかりませんでした。

・各楽器の見せ場もたっぷりですね、特にピッコロ&フルート、とか、オーボエとか、パーカッション(ティンパニとか大太鼓とかシンバルとか銅鑼みたいなヤツ)とか、コンミスの松村さんのソロとか、第2楽章のチェロの演奏とか、とにかく盛りだくさん。なかでも第5楽章で舞台裏のバンダのホルンなどとステージ上のピッコロ&フルートが共演するところは特に印象的。合わせるのもなかなか大変だと思うのですが。

・アルト福原さん、ソプラノ澤江さんもそれぞれ途中入場して、オケの中の空席に着席。オケの中でのポジションで歌うとは予想していませんでした。ただ、どちらかというと声楽のお二人(や合唱)に特化した曲ではなく、人間の声も楽器の一部ということなんでしょうかね。でも、お二人とも素晴らしい歌声でした(特にアルト福原さんは迫力ありましたね)。

・曲の途中、ステージ脇の扉がなんどか開いて(多分4回だと思うのですが)、舞台裏から、ホルンやトランペット、そしてティンパニ(かな? とにかく太鼓)などが聴こえてきます。なかなか斬新な演奏効果ですね。さらには(きのせいかもしれませんが)、舞台裏でさら弱音器をつけていたのではないかな? という感じの音色も聞こえてきました。プログラムノートにも「死の世界との争い」というような言葉もありましたけど、ステージ上が「この世の世界」とするならば、あちらこちらで争いが起こっているような感じなのかな~、と。

 

※↑上記、実際にバンダとして参加された buya さんからコメントをいただき、弱音器は使わずに「音量を落としたり、ベルの方向を変えたり、ドアの開き具合などでいろいろ変化をつけました」とのことでした。なるほどです。


・私の位置からはステージの反対側の扉は見えなかったのですが、もし開いたのが片方だけだとしたら、私と反対側のサイドに座ったお客さんは扉が開くのがわからないわけで、「どこから音が鳴っているんだ?」と疑問に思った方もいるのでは? とちょっと野暮なことも考えてしまいました(笑)。

・バンダの皆さんはなんどか舞台裏での演奏したあとにステージ上に登場。空いている席に着席。「最初の空席はこのためか、、、移動も大変だな~」なんて思ったのですが、曲の終盤、再度舞台裏へ移動→ステージ上へ復帰としていました。この辺はバンダとして、音の効果だけでなく、完全に移動していることも観客に見せ付ける視覚的効果もあるんでしょうね。

・最終盤にはバンダの皆さんもステージ上に登場し、席もすべて埋まり、すっきりしたところで(多分)全員で音を鳴らして、大迫力のサウンドで1時間20分の長い物語もまさしく「大団円」。当然のように割れんばかりの拍手にブラボーの声、素晴らしく感動的な演奏でした。

・指揮の伊藤さんも「熱演」なんていうありきたりの言葉では足りないですよね。オケの皆さんも含めて通常の曲の2~3曲分を一気に演奏する分ですから、負担も相当なモノだったと思います。ただ、その苦労した分だけのものは観客に伝わったと思いますし、私は受け取りました。
 
素晴らしかったです。

なにはともあれ、100回記念公演おめでとうございました。今後も素敵な公演を楽しみにしています。

(りゅ~とぴあ 自由席 1000円)