第1ヴァイオリン:田中久生さん
第2ヴァイオリン:松村牧子さん
第1ヴィオラ:田中多恵さん
第2ヴィオラ:竹内由木子さん
第1チェロ:安部信之介さん
第2チェロ:阿部佐和子さん
※第1、第2がない曲もありますが便宜上...
音文でのジョイントリサイタル終了後、TCTさんでちょいと珈琲をいただきつつ時間調整。開場ちょっと過ぎくらいにだいしホールへ移動。いつもぐらいの席を確保します。
いつも非常に王道というか硬派な演奏を聞かせてくれる「田中弦楽アンサンブルさん」。そもそも新潟だと弦楽のトリオとかカルテット(もしくはそれ以上)は意外と聴く機会がないですよね。
そういった意味でも長年継続して公演を続けてくれているのは貴重だと思います。
最初は四重奏。
モーツァルトの若いときの作品ということですけど、第2楽章の非常にしっとりとわびさびを感じさせるような感じと、最終楽章の非常に軽快で華やかな感じが対照的ですね。
また演奏者の皆さんもさすが実力者というだけあって、落ち着いた貫禄のある演奏ですね。私もちょいと疲れていたということもありましたけど、目を閉じてのんびりと心地よく聞かせていただきました。
(眠ったわけではありませんが)体を休めるにはこれ以上ないくらい贅沢なBGMですね(笑)。
2曲目は三重奏。
ベートーヴェンの「セレナーデ」。曲の前後に行進曲がつくなど、いろいろな雰囲気を1曲に凝縮したような曲ですね。
またこの曲では、個人的にひねくれた聴き方(汗)として、全体の調和した音を聴くだけでなくそれぞれの楽器の個別の音も追ってみたのですが、さすがにトリオなら私でも追えますね(笑)。
※去年の演奏会で六重奏で個別の音を追おうとしたのですが私では無理だったんですよね(汗)。
でも前半のカルテット、トリオともに弦のやさしさとか重厚感とかアンサンブルならではも良さがたくさんの演奏ですね。
休憩後は若手のお二人も加わっての六重奏。なんだか一気に華やかになりますね。
ドレスも若々しいですし、特にヴィオラの竹内さんはキラキラの髪飾りがティアラにも見えてお姫さま的な雰囲気を出してました。
ただこの曲で加わったお二人、竹内さん、阿部さんは楽器が違うということもありますけど演奏スタイルは全然違いますね。竹内さんは6人の中でも特に身体の動きが大きく華やかな感じでしたし、阿部さんは6人の中でも特に動きが少なく落ち着いている感じでしたね。隣の安部さんと比べてもチェロ自体が全然動かないんですよね、そんなのを見ているのも面白いです。
演奏はさすがに6名ということでさらに厚みが増したというか響きが豊潤ですよね。休憩時間に知り合いさんともちょっとお話したのですが、これだけのレベルの人が集まるというのもすごいですし、合わせの練習等も一人ひとりの役割も重いですし大変だったと思うんですよね。
素晴らしい演奏でした。
去年のリベンジで個別の楽器(特に一番難易度が高いと思われるヴィオラ)の音を聞き取ろうとがんばってはみたのですが、ソロとかデュオの部分、もしくはピチカートで非常にわかりやすい部分を除くとやっぱり無理でしたね。全然悔しくないですけど(笑)。
アンコールはありませんでしたが、これだけの演奏を聞かせてくれたのですから当然でもありますよね。納得です。
(だいしホール 1000円)