06/23~06/25 Noism2特別公演2017「よるのち」 | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

演出振付:平原慎太郎さん
出演:Noism2
 鳥羽絢美さん(3年目)
 西岡ひなのさん(3年目)
 秋山沙和さん(2年目)
 西澤真耶さん(2年目)
 片山夏波さん(1年目)
 門山楓さん(1年目)
 牧野彩季さん(1年目)
 三好綾音さん(1年目)
 

Noism2公演の今シーズンの締めくくり「よるのち」を見てきました。

とにかく新鮮で、間近でみるパフォーマンスは迫力満点。すごかったです。ということで、全5公演のうち4回観てきました(アホですね)。

でも、1回観るとすぐにまた観たくなるので仕方ないです。
たとえ話ですが、公演が明日も続くようでしたら、都合さえあえば明日も見に行くと思います(笑)。

会場は県政記念館。通常のスタジオを違って独特の空間ですね。
結果的に全部違う場所で見ましたけど、どの場所でみても新鮮な発見がありますね。


会場の設営はこんな感じ。○数字が私が座った場所です。
特に観客席1は本当にメンバが目の前を通ります。

以下、公演を観た感想というかメモ書きです。
清書しようとも思いましたけど、面倒なのでもうこのまま自分用メモとして載せて終わりにします(汗)

立派なレポートは サポーターズのページにアップされている(今後も追加でアップされる?)でしょう。

公演は終わっていますが、内容に関してモロに書いていますし、かつ、とんでもなく間違っていることが多数と思われますので、読まない方がいいと思いますよ(笑)。


















■以下2回目まで観た段階でのメモ。
※その後もさらに2回観たことによって自分でも間違っているうことに気づいているものもありますけど、面倒なのでそのまま。

・正面には棺おけと思われる黒い壁に覆われた小部屋。床には黒いカーペット。ここが物語世界なんですね。
 
・メンバが結構自然な感じで2階などにいてカーテンを閉める。結構視線の向け方や所作が普通で最初はスタッフさんかな、なんて思ってしまった。
 
・皆さんの衣装。茶色系の衣装に黒い衣装を重ねている感じ。ただ、鳥羽さんは一人だけ黒い衣装なし。
 
・書記席に座った牧野さん。座っているときには通常だったけど、ストーリーが始まった直後に棺おけに入ってでてくると黒い衣装を羽織っている。本性を現したということか。
 
・衣装に関しては靴にもこだわりが。最初は皆さん黒い靴をはいていて、途中で裸足になりますが鳥羽さんだけは片足だけ靴のまま。必死の抵抗ということなのかな~。まあそれも最後は鳥羽さんも両足裸足になりますが。(といって、それがどういうことの象徴なのかはわからないのが情けないところ)。

・ヘアースタイルも皆さん特徴的。西岡さんの片方の目が隠れるようなストレートヘアー、鳥羽さんの長くまとわり付くような雰囲気、門山さんのオカッパ、片山さんの綺麗に編みこまれた髪、など。皆さんウイッグ的なものを使っているのでしょうか? それとも自毛?
 
・物語は「吸血鬼」に関する物語。吸血鬼に襲われるターゲットといえばうら若き女性。血を吸うために襲い必死に抵抗する様は非常に妖しい
 
・今回は最初の秋山さんを初め、そして中盤の西岡さん、鳥羽さんなど物語を客観視して伝える存在が語る場面も。カルメンなどの劇的舞踊では役者さんが言葉を使って表現することはありましたけど、Noismメンバがここまで音声を使って表現するというのはレアなケースなのでは?
 
・今回の「よるのち」はどうやら「舞踊戯曲」ということらしいですね。
 
・メンバの動きが止まって静寂が訪れた際の柱時計の「チクタク音」。場面は一旦止まっているのですが決して止まってはおらず刻一刻と進んでいる不気味さというかなんというか。
 
・牧野さんが持っていた金槌もなんというか非常に攻撃的なものとして印象深い。前半で門山さんと組んでパフォーマンスするところだったり、後半ソロで金槌をぶんぶん振り回す場面、見ていても非常にハラハラします。万が一相手に当たってしまったり、すっぽ抜けたりしたらと思うとドキドキします。
 
・牧野さんはその金槌を最後のお辞儀のときまで持っていて、最後の最後に本当に退場するときに床においていきました。きっとこの辺も隠れた意味があるんだろうな~、と。それともただ単にカーテンコールの際に間違って踏まないように? という配慮かも。

・中盤から終盤にかけての片山さんの狂気じみた笑顔は非常に印象深いというか怖い。非常に効果的に作品全体に不気味さを与えていると思います。牧野さんがソロで金槌を振り回すシーンと合わせて最も印象に残っています。

・正直言えば、片山さんは私にとって去年入団したNoism2メンバ4名のうちこれまで一番印象が薄かったのですが(ゴメンナサイ)、ものすごいインパクトとして記憶に残りました。
もし、今回の公演で「演技賞」という特別賞があるならば、片山さんにあげたい。
 
・終盤使われていた曲はちょっと不気味にアレンジされていたりしますけど聞き覚えはあるんだけどなんだったかな~、と思っていたのですが、ショーソンの「詩曲」ですかね、題名的にもなんだかあっているような気がしますし。
 
・県政記念館の柱時計の鐘の音、非常に雰囲気にあったいい音をならすな~、それを公演に組み込む演出もさすが。
 
・最後はカーペットが丸められ、正面カーテンが開けられエンディング。最初に秋山さんがストーリーテラーとして言っていましたけど、物語が終わってしまえば元通りということなんでしょう。

・全体的に県政記念館という洋館と吸血鬼のホラーっぽい雰囲気はぴったり。平原さんも会場等が決まってからこの作品を書いたのかな~、と。
 
・また襲い、襲われるというかどうしても女性であることを意識させるような場面が多いし、出演者全員が女性だからこそできた作品なのかな~、と。もし現在のNoism2に男性メンバがいたらそういう役が最初から組み込まれたかもしれませんけど、今回出来上がった作品は全員女性であることが必須のような気がします。今後、Noism2のメンバが入れ替わって、男性メンバが入ったとしたら、この演目は再演できないんじゃないかな~、と。
 
・ちょっと前のNoism1のPainted Desert では男性が女装してのパフォーマンスもありましたけど...
 
・観客席は老若男女幅広い。この辺もNoismの特徴なのかな、と。ダンス部と思われる女子高生の団体さんから、私のようなおっさんまで。素晴らしいことだと思います。ただ、唯一、若い男性のお客さんは少ないかな~、と。でも、東京とかのダンスカンパニーだと客層はどんな感じなんだろう? という興味はありますね。
 
↑ここまでが2回目までを観たあとでプログラムの内容等を見る前にみた感想のメモ書き。動きとか表面的な感想多し。
 

■以下がプログラムに記載内容を読んだあとにストーリーを理解しようと考えながら見た結果(誰が老婆? 少女? 吸血鬼?)

プログラムに記載の内容によるとこの「よるのち」は
「老いを拒絶する老婆と何も知らずに願いを聞き入れる少女のお話」で、
そして
「この二人のうちどちらかが吸血鬼であります」

とのこと。ただ、登場人物は二人だけではなく Noism2メンバ8名いるわけですから、おそらく、
・物語の作者としての西岡さん
・物語を語る立場としての秋山さん

以外は、おそらく「老婆か少女」のどちらだとは思われる。
かつ、その上で吸血鬼か吸血鬼ではないか? が加わることで合計4つのグループに分けられるのかな~、なんて考えました。
また、物語の途中で血を吸われることでもともと吸血鬼ではなかったものが吸血鬼に変貌する、ということもあるかもしれない。

以下、公演を観て適当に感じたことを。

(01) 鳥羽さんは間違いなく「老婆」(吸血鬼かどうかは???)
   ・頻繁に外見を気にする。
   ・左足が不自由
   ・途中で若返った自分の体を鏡で確認する、などから。
 
(02) 根拠のない推測ですが、公演の冒頭はストーリーテラーとしての秋山さんの語りのあとは、秋山さん、鳥羽さん、西澤さんでのアクションがある。おそらく、最初のシーンで登場人物紹介的なこともあるのでは? と考えると、鳥羽さんが老婆なら西澤さんは少女であろう。
 
(03) 三好さんは時々爪を立てるようなシーンがあるので吸血鬼と思われる(老婆か少女かは不明)
 
(04) 序盤のシーンで金槌をもった牧野さんと門山さんが戦うシーンがある→敵対する立場だと思われる。この時点ではどちらかが吸血鬼でもう片方は吸血鬼ではない。
 ただ、牧野さんの動作はなんというか機械的というか操られている感はある。正常な少女ではないと思われる。
 
(05) 段落「殺戮」で老婆の鳥羽さんが若返るシーンで殺されたと思われるのが牧野さんと片山さん。ということでこの二人は少女だと思われる。
 
(06) 片山さんは中盤からの狂気を感じさせる笑顔などから、この時点では正常な少女ではない。(05)と(06)から片山さんは少女で吸血鬼と思われる。また、(4)と(5)からも牧野さんは少女で吸血鬼?
 
(07) 若返った老婆ですが、その体は維持できない。その後金槌を振り回す(老婆にとどめを刺していると思われる)のが牧野さん
 
(08) 物語のエンディングで黒い地面を噛みながらめくっていくのが片山さん。「噛む」という象徴的な行為からも片山さんは吸血鬼で間違いないと思われる。
 
(09) ただその片山さんに対してハンマーを振りかざす牧野さん(その場面で物語終了)。→片山さんと牧野さんは「少女で吸血鬼」だけど仲間ではない? →片山さんがオリジナルの吸血鬼、牧野さんはあとから吸血鬼にされた少女だけど、最後に反乱ということか。

その他にもヒントは盛りだくさんだったような気はするのですが、覚えきれません(汗)。

で、結論ですが....,よくわかりません。

でも、こんな風に考えてみようかな、と思うのも 面白い公演だからこそより深く考えたくなるわけで。
 
とにかく素晴らしい公演でした。ブラボーです。


これでNoism2の活動も今シーズンは一区切り。それにしても今回の8名のメンバは前回の「火の鳥/ETUDE」も今回の「よるのち」も素晴らしく、特に印象的な年度になりました。
 
今後もグループとして継続して応援するのはもちろんですけど、それぞれのメンバも継続して応援していきたいですね。
 
■↑ここまでが最初にブログ記事を書いた際にアップした内容。
その後も「あ~こんなこともあったな」と思い出したことを追記していきます。
 
・私が観た4公演の開始時刻は19時、18時、18時、20時。最後のエンディングで3回までは正面の閉じていたカーテンをあけていたのですが、最終公演では、カーテンは開いていました。「夜」ということなんでしょうね。
 
・メンバの8名のダンスとしての特徴というのは私では具体的にはかけませんけど、三好さんは恵まれた身体ということもありますが、ちょっと独特の雰囲気がありますよね。同じ長身でも、クールな感じの西岡さんとかバレエっぽいというかしなやかな西澤さんとっはまた違った迫力があります。失礼な表現かもしれませんが、もしNoism2の演目で「成人男性役」が必要な場合には間違いなく三好さんが演じることになるんだろうな~、と。
※男性でも「少年」ではないんですよね。少年役は「火の鳥」では鳥羽さんと門山さんのダブルキャストでしたけど。
 
・県政記念館は純粋な「貸し館」はできないんですね。初めて知りました。条例というかルールって難しい。まあそれだけ県政記念館が貴重な建物というわけですが。
 
・両手の甲を相手に見せるような仕草、確か公演中は秋山さん(だったと思うのですが)が、ことさら見せ付けるようにこのポーズをしているシーンがあって気になったのですが、「う~ん、わからん」だったのですが、平原さんのツイッターで終演後にメンバがみんなでこのポーズをしている!!
絶対なにか象徴的なことなんだろうけど、もっと注意深く見ていれば公演中も絶対いろいろなところでいろいろな人がこのポーズをしていると思うんですよね、ただ今から確認する手段はなし(汗)。まあ、こんなのもいいです。
 
・会場では本作品の「台本」も販売されていました。おそらく読めばいろいろな謎が解明部分もあるとは思ったのですが、なんだかカンニングするみたいで敢えて購入せず(笑)。ただ、どんな感じで書いてあるんだろうという興味はものすごくありますね。
 
(県政記念館 1公演900円×4公演 会員割引)