05/26,27 Noism1 「Liebestod 愛の死」「Painted Desert」 | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

Noism1の公演「Liebestod 愛の死」と「Painted Desert」を、

5/26 最前列(舞台向かって左側)
5/27 後方列(舞台向かって右より)

で観てきました。

ツイッターとかNoismサポーターズのブログなどでも、皆さん素晴らしい表現でレポート等されていますが、私も感想などを記載しておきたいと思います。

ただ、一応新潟での公演は終了しましたけど、今週末からは埼玉公演もあります。

あと、私の感想は結構ひねくれているというか他の人と違った印象を持つことが多いようなので、先入観等なしで埼玉公演を見たい人はご注意です。

綺麗な文章では書けないので、箇条書きというかつれづれに。

■事前情報
・公演情報が公開されてくると「愛の死」が井関さんと吉崎さんというお二人での演目ということにびっくり。こういうのは見たことはないので楽しみでした。また、こういった役が中川さんではなく吉崎さんというのにも注目でした。

・「Painted Desert」に関しては元々はNoism2の作品でしたけど、今回Noism1で再演されるということで、メンバの年齢というか雰囲気、体格も違いますし、男女の構成比も違いますし(Noism2は男性が少ない)どうなるのかな? というのは楽しみでした。

・劇場につくと入場してすぐのところで金森さんがお出迎え。立っているだけなのにオーラがありますね。なんだかこっちが恐縮してしまうような(汗)。

■「Painted Desert」
・石原さんが舞台から降りてくるところ。まさしく私の目の前(初日)。なんというかこちらも動いてはいけないような緊張感があります。また、私は石原さんをこれでもかと見つめても石原さんは視線も含めて動じません。視界に入っていないわけはないと思いますが、こんなところも凄いな~、と。

・メンバの中には女装をした男性ダンサーも。私はNoism2(というか初演時)で女性が演じていた役柄をここまでストレートな表現をすることにちょっと驚き。でも、Noism2での公演を知らない人にはどのように見えるのだろう? と。

・正直言えば、(私が男だからそう感じてしまうのかもしれませんが)いつもなら、女性が男性役を演じるのは全然違和感ありませんけど、男性が女性役を演じるのには違和感があります。今回も最初はものすごい違和感があったのですが、見ているうちにごく自然な感じに見えてくるというか。性別を超えた存在に見えてきてしまいますね。

・抽象的な作品だけあるからこそ、メンバ全員に見せ場があるのが個人的にはうれしいし、この作品の好きなところでもあります。ただ、公演中全体を見てもよし、注目するダンサーを追いかけるのも良い、、、ですが、本当に目移りしてしまって困ります。

・中川さんと池ヶ谷さんが目を閉じて二人で踊る場面。個人的にはこの作品の見せ場の一つであると思います。ただ、この作品を初めての見る人だと目を閉じて踊っているということに気づかないお客さんも多いと思うんですよね。特に劇場は大きいですし。目を閉じて踊っているということを認識してみるとまた違った見え方がしてくると思います。

・目を閉じて踊るシーンに関してはアフタートークでも「触覚の大切さを伝えたかった」ということでした。また、目を閉じて手などの触覚などに頼ったパフォーマンスの後、目を開けると今度はお互いに触らないように触角なしでのパフォーマンスが続けられるのも見どころですよね。

・1回目は最前列で見たこともあり、「人」をみることに注目しすぎて(汗)、照明等はあまり気にしていなかったのですが2日目に後方でみることでまた違って見えましたね。最後の場面でも蝶々が舞うのを照明で表現していたのも1回目にはよくわからなかったし。

・この作品には準メンバの井本さんも参加。私がNoismを見始めたときには「準メンバ」という役割があること自体知りませんでしたが、最近はチケットカウンター脇のNoismの紹介コーナーにも準メンバの紹介がありますし、かなり表にでてくるようになりましたね。来シーズンからは現在のNoism2メンバの中からも2名Noism1準メンバに昇格することが告知されたりしています。「準メンバ」というのもかなり微妙な立場だとは思うのですが今後も継続してご活躍を楽しみにしたいですね。

・全体的にNoims2のときと受ける印象がかなり違いますよね。勝手な想像ではありますが、初演はNoism2が演じることを前提にして作品であり、はもちろん観せるための作品であることはありますが、Noism2メンバのスキルアップに向けた内容でもあったとは思うのですよね。それが今回はNoism1メンバによる再演ということもありますが、生まれ変わって完全に「観せるための作品」になっているという感じはしましたね。

■「愛の死」
・20分という決して長くはない作品ですが、だからこそ表現がストレートというか濃密というか、すごいな~と。

・アフタートークでも金森さんは「この作品は実験的な要素はまったくない、後ろの巨大な布だったり各種舞台装置も最初からそうなることがわかっていて準備している」というようなこともありましたけど、息を呑む演出がたくさん。巨大な布はもちろんですが、照明そして映し出された影、中空を漂うスモーク、カーテンコールのときの後ろの布の状態(うまく表現できないけどふっくらとしたのが徐々にしぼんでいく感じとか)とか。こういうのも最前と後方で2回観たくなった要因の一つ。

・もちろん舞台装置も効果的でしたけど、井関さん吉崎さんもとにかく凄かった。

・初日は最前列で見ていたのですが、最初の登場シーンで仁王立ちの吉崎さんは少し震えているようにも見えました。緊張なのか、そういう演出というか震えさえも意図的に起こせるのか、、、。その後の弾けるようなアクションで飛び散る汗もまた印象的(序盤なのに)。

・今回、金森さんが吉崎さんを抜擢した理由(というか吉崎さんのどういったところに惹かれて、どういったところを表現しようとしたのか)というのはわかりませんけど、すごく「はまっている」感じはしますよね。優等生ではないちょっとワイルドな感じだけど、あくまで井関さん(というか歓喜の女)が主導権を持っていて、それに応えたくても応えられない感じというか、、、多分私がそんなに簡単に表現できるようなことではないのはわかっていますけど、とにかくよかった。

■アフタートークなど、、
アフタートークの内容等に関してもサポーターズのページにもレポートがいろいろありますけど、私がとくに印象に残ったというか、書いておきたいことは、

お客さんから「こういった舞台の見方、楽しみ方を教えてください」
という質問に関して、
金森さんも山田さんも「特別な見方はない、見たいように見てください」
と答えていました。

私もこういったNoismを観ていてわからないことだらけですし、他の人の感想などをツイッターなどで読んでいると、「皆さん凄いことを考えているんだな~」と感心させられることばかりです。

ただ、そんな私でも、
・あ~かっこよいな!!
・なんであんな動きができるの?
・あの場面はあ~ゆ~ことを表現しているのではなかろうか?
・(特に好きなダンサーさんに注目して)がんばれ~!!

とかとか、私なりに楽しまさせていただいています。
 
やっぱりちょっとこういった抽象的なダンスは敷居が高いと思っているかたが多いんでしょうかね(私も最初はそうだったので偉そうなことはいえませんけど)。
 
...要はもっとお客さんに入って欲しいな~、と(笑)。
今回もそれなりにお客さんは入ってはいましたけど、私も2日目にあとからチケットが取れたように(汗)、満席には至っていないんですよね。

私の記憶だと「カルメン」なんかはほぼ満席になっていたと思うので、どうしてもそういったストーリーが明確になっているものの方が足を運びやすいのかな? とは思いますけど、
ぜひ、いろいろな作品に足を運んで欲しいな~と思いますね。

12月のNoism1公演は「NINA」。私はNoism2で再演された「NINA」は観たことがありますがNoism1による「NINA」は観たことがありません。ただ、Noism2「NINA」をみたときのインパクトが凄くってまた再演を待ち望んでいました。今回の再演はホントにうれしいです。
 
「NINA」に関しては過去公演のダイジェストがYOUTUBEに動画があがっており、それをみると「なんだか難しそうだな~」という印象を持つ方が多いかもしれませんが、実際に会場で間近にみるとまた違いますよ。

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