05/05 第7回 新潟クラシックストリート | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

第7回クラシックストリート

年に一度のお祭りのクラシックストリート。私も最も楽しみにしているイベントの一つです。

タイムスケジュールが発表になると

・まずは、会場、時間を考慮せず出演者を端からチェックして、行きたい公演を洗い出し(この段階で40公演くらい)、
・洗い出した中で特に行きたい公演を3公演くらいピックアップして、
・特に行きたい公演を中心に会場、時間を考慮しながらルートを決定

のような感じなのですが、これがまた行きたい公演が被りまくって難易度が高かったです(汗)。

そんな中で、最終的にフルで5公演、途中入場で1公演観ることができました。
お邪魔した公演は写真もぼちぼち撮影しながらの鑑賞です。

■ピアノ:藤田愛子さん(12:30 ドクター可児)

各会場を周る前にゆっくり腹ごしらえでもしようと自分では充分すぎるくらい余裕をみて11:30過ぎくらいにお店に着いたのですが、既にかなりのお客さん。
食事ができる席はラスト1席でした。危なかった。その後もどんどんお客さんが増えて開演30分前には補助席&立ち見もいっぱい。大盛況ですね。

そんな中、予定の15分前から「プレコンサート」として、今までもアンコールなどで共演していたカホンの時田さんとの演奏で4曲。粋な計らいです。

その後、本編として藤田さんのソロ。「非常に緊張している」とご本人もおっしゃられていましたけど、藤田さんらしく丁寧なトークも交えつつ丁寧な演奏。ほっとするようなすてきな時間です。

 

そして最後にはアンコールとして、お店の可児さんを中心にして集まった音楽仲間「可児バンド」から、5名での演奏。ピアノ、カホン、チェロ、サックス、マンドリンとまさに何でもありな編成でリベルタンゴ。
とても楽しい演奏。

こんなのは可児さんでしかできないよな~、という公演でした。

 

藤田さんソロに

 

アンコールの可児バンド


■ピアノ:高橋萌香さん、平片佑季さん(13:30 スタジオA)

私が周る予定にしていた公演で、出演者および会場の雰囲気的に一番本格的クラシックの演奏会的な感じになるだろうな~、と予想していたのがこの公演で、
実際その通りでしたね。

お二人で合わせたというピンクのドレスも非常に美しいですし、現在はお二人とも新大の院で研鑽をつまれているだけあってさすがの演奏ですね。

高橋さんのモーツァルトは非常にきらきらしたような演奏ですし、平片さんの英雄ポロネーズも良かったです。
特に平片さんは大学院の研究課題として「ポロネーズ」を選択されているということで、曲説明も独自の目線でしっかりしていました。

「英雄ポロネーズ」は、ラフォルジュルネなどでいろいろな演奏家さんの演奏を聴く機会がありましたけど、皆さん個性がありますね。
勝手な印象ですけど、平片さんの演奏は力強さの中にも非常に滑らかな感じがするんですよね。英雄ポロネーズというと最初の1音を強烈なインパクトを与えるように演奏する方が多いですけど、平片さんはあえてちょっと抑え目にしているような....

平片さんは今後もいろいろなポロネーズを演奏していく予定だそうで、今後も楽しみにしていきたいですね。
最後はお二人での連弾も。ホントに贅沢な公演でした。

 

連弾

 

■ソプラノ:平野佳恵さん、ピアノ斉藤晴海さん(15:00 フラッシュ)

高橋さん平片さんの公演後、可児さんでの市橋さんなどの公演や、パルムさんでの小武内さんと加藤さんの公演に途中入場できないかな~、なんて思っていましたけど、可児さんは超満員。
そして古町通りを歩いていると向こうから知人が来て「パルム入れなかったよ~」というお言葉が。

なんだか今日は競争率が高そう??? ということを改めて感じて、かなり早いですけど次の目的地のフラッシュさんへ。
さすがに40分前くらいに到着したこともあり、無事席を確保。

リハーサル中でしたけど、リハーサルを観ているだけでも楽しいですね。そして当然のように開演時間には超満員の中、開演です。

お二人はデュオを結成してしばらく経ちますけど、今回デュオ名を変更したということで、その名前が「オーアヴルム」聴きなれない言葉にポカーンとしていると、意味が「みみみみず」だそうで。それを聴いても「み」が多くイマイチ把握しきれていないでいると、
ドイツでは印象的な曲を聴いたあとでその曲が頭の中でぐるぐる回っているような状態を、「耳みみず」と表現するらしく、それが由来だそうです。


なんだかユニークなネーミングです。正直「オーアヴルム」という言葉は忘れてしまっても「みみみみず」はもう忘れないと思います(汗)。

演奏はお二人らしく非常に楽しい公演。振りも楽しいですし、ドイツの大衆音楽「シュラーガー」では、手拍子だったり、笛キャンディを配っての笛の演奏などでお客さんを巻き込んで、大盛り上がりでした。

観客も含めて会場全体が一つになった公演でした。

 

笛を使って(観客は笛キャンディ)


■EWigMusik(15:30 パルム)
ソプラノ:野田有佳理さん
バリトン:高橋翔さん
ピアノ:松木裕起子さん
ピアノ:川村ちひろさん

実は「EWigMusik」としての演奏は聴いたことがないのですが、個人のお名前は聞いたことがあります。(確か)今は卒業されてはいますけど新大音楽科だった皆さんの集まりだった思います。
前公演会場のフラッシュからも近いですし、ダメ元でパルムに移動したところちょうど途中退席される方もいらっしゃって最後尾に入場できました。ラッキーです。

私が観ることができたのは、野田さんの「ねじ巻き人形の歌」から。人形っぽい振り付けも合わせて非常にキュートな歌声ですね。素敵です。
さらには高橋さんとのデュオで手をつなぐ場面ではちょっと照れたような雰囲気も見えたりして、なんだかとってもいいですねぇ。
おっさんにはちょっとまぶしすぎるくらいです(笑)。

さらにちょいと気になったのでクラシックストリートの過去の記録を確認してみると、この「EWigMusik」さんは第1回から毎回欠かさず、メンバも変わらずに出演し続けているんですね。おそらく第1回とかはまだ大学生だったのではと思うのですけど、ず~っと継続するというのも本当に素敵なことだよな~、と思いますね。

 

※最後方からで写真撮れず。


■ヴァイオリン:高橋百合さん、ピアノ:小林浩子さん(17:00 パルム)
前公演と同じ会場のパルムですけど、一旦お店を出て、ちょっと時間を調整。正直、開演時には満員になることはわかっているので早めに16:20分再入場。その甲斐もあってまだ席には余裕。ただどんどんお客さんが来るのはわかっているし一番奥というか最前列を確保です。

カフェオレなどをいただきつつしばし待ち。そんな中、高橋さん、そして小林さんが入場して簡単なリハーサル。
正直、あまりにも高橋さんとの距離が近いことにちょっとビビりますが、こんな機会は滅多にないと思うことにします。

そんな中、開演15分前くらいだったと思うのですが、リハーサルを終えたお二人が着替えるのに一旦お店から出るときには既にお客さんたくさん。かなり無理して道を空けてもらわないと移動できないような状態ですね。そして開演時間には最前列からは入り口からどれだけの人があふれているのかわからないくらいの大盛況ですね。

曲はヴァイオリンの名曲を集めたプログラムでしたけど、華があるというか惹きつける演奏でした。
トークはちょっと緩めですけど、演奏は素晴らしい。高橋さんはアンコール曲以外はすべて暗譜での演奏ということもありますけど、堂々としているというかとにかくかっこよい。

特にツィゴイネルワイゼンではあまりにも超絶技巧での演奏に、最後の曲というわけでもないのに演奏後に観客からの拍手が鳴り止みません。なかなかないことだと思います。
お見事でした。でも、ご本人は以外とケロっとしているのがそれもまた良いですね。

そんな公演を、超近距離で鑑賞です。贅沢すぎました。

 


■ヴァイオリン:野口万佑花さん、チェロ:山内睦大さん、ピアノ:本間優さん(18:00 フラッシュ)

パルムさんでの公演後、急いでフラッシュさんへ移動。開演20分前くらいに到着し、今日の雰囲気だと入場は厳しいかと思っていましたが、無事入場。おまけに皆さん遠慮したのか最前列が空いていたので着席。ラッキーです。
その後、5分か10分後くらいには満席になっていましたね。いいタイミングでした。

最初はちょっとリハーサルをされていましたけど、それも一段落。ただ開演までにはちょっと時間があるということで、サービス(笑)で「チャルダッシュ」が演奏されました。
おそらく5/7の江南区文化会館での公演に皆さん出演予定ですから、そこでの演奏予定曲なのかな? なんて思いましたけどありがたいことには変わりありません。

本編は全曲ドヴォルザーク。トリオというのもイメージ的にはそんなに珍しいわけではないと思うのですが、実際に聞く機会というとそんなに多くはないですよね。
5/7に公演を控えているということもあるかもしれませんが、非常に完成度が高く、それぞれの楽器の魅力あふれるいい演奏でした。

また、元々はピアノトリオの曲ではない「ユーモレスク」や「わが母の教えたまいし歌」も素敵な編曲でしっとりと聴かせてくれましたし、ピアノトリオオリジナルの「ドゥムキー」では息の合った非常に力強く迫力有る演奏でした。

トークもメインは本間さんの独特の落ち着いた口調で、野口さん、山内さんをうまくリードしているような、いい雰囲気ですね。

全曲終了後に鳴り止まない拍手。アンコールは用意していなかったそうですけど、今回演奏曲の中からお客さんのリクエストで「わが母~」。ただ、そこで単純に同じく演奏するのではなく、その場の山内さんの発案で「チェロとヴァイオリンの演奏する順番を変えて演奏しましょう」とのこと。しゃれてますね(笑)。
 

 

終演後、会場いっぱいで入場できなかったというソプラノ桑野さんも交えて。5/7の公演ではこの4名で「わが母~」を三重奏と歌で演奏するそうです。「来ているのがわかっていたらアンコールに入ってもらったののに~」という言葉も(笑)。


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好天に恵まれ、非常に楽しい一日でした。満足でございます。

(市内各所 フリーパス1000円)