01/28 楽路歴程 蔵織占拠 2日目「白澤さんが店開き」 | いぽぽぽぱんぱのブログ

いぽぽぽぱんぱのブログ

主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

古楽器いろいろ:白澤亨さん
チェンバロ/スピネット:笠原恒則さん

辻音楽師グループ「楽路歴程」さんが蔵織で開催される4日連続の公演。
2日目は「白澤さんが店開き」と題して、白澤さんの貴重な古楽器コレクションを蔵にずら~っと並べて、その中から観客に選択してもらったものを説明、そして演奏する、という、非常にレアで、貴重で、ものすごい企画です。

公演を告知するチラシには珍しい楽器がたくさんの写真が掲載されていたのですが、そこにつけられているコメントがまた良かったのです。
普通の宣伝だと種類たくさんの写真を掲載したうえで「都合により見れない楽器があるかもしれません」とお断りをするパターンが多いと思うのですが、実際は「これで全部ではありません」。正直というか自信ですね(笑)。

開場され蔵に入ると、まさに蔵が普段のギャラリーになったかのように楽器がネームプレートがつけられた状態で展示されています。リュートやガンバなど何度か聴いたことがあるというものもありますけど、ほとんど知らない楽器ばかり。

それも、なんとなく現代の楽器に似ているもの(ファゴットのルーツだったり、オーボエのルーツだったり)などもありますが、「なんじゃこりゃ? どうやって演奏するの?」というようなものまでさまざまです。

開演時間となり、まずは挨拶代わりに古いタイプのリコーダーで演奏。

その後は、観客に楽器を指定してもらいながら、それを演奏。
最終的には20種類くらいの楽器の演奏が行われたでしょうか。それでも、演奏しきれない楽器も残ってしまいましたね・

まず凄いな~と思う第1のことは、その楽器の「音」を出すだけではなく、ちゃんと曲として演奏、披露されること。管楽器、弦楽器、そして、ギターのようにはじく楽器、いろいろな奏法があると思うのですが、白澤さんは見事に演奏していきます。
各楽器を入手する際も奏法とか運指表などの資料もないものもあってのでは? と思うのですけどねぇ。

また、演奏前には各楽器の説明もしてくれたのですが、内容も、さらには話しぶりも面白い(笑)です。

休憩時間や終演後には改めて楽器を見せてもらって、さらには試奏する方も。
お客さんも非常に多かったですし、おそらく普通の人にとっては一生に1回レベル(笑)の貴重な公演でした。

(蔵織 1000円)

「写真撮影歓迎、お話のネタに」ということでしたので遠慮なく。
写真で見たほうがわかりやすいと思いますし、いくつかご紹介。



蔵内に展示されている楽器。公演で実際に演奏されます。


「シンフォニー」
どうやって音を鳴らしているの? という状態。休憩時間に内部を見てなんとなく理解。


「ドゥルチアン」
ファゴットのルーツ


「中世フィドル」
ヴァイオリンのように構えて演奏する場合もありますが、白澤さんは立てた状態で演奏。


「フルス」
中国の楽器。複数の管があり、その栓をはめる/はずすで特定の音がならない/なるを設定。演奏中に栓を外していきなり音色が変わってびっくり。


「リュート」
今回の楽器の中ではメジャーといえるでしょうね。


「クルムホルン」
杖の柄の部分のような曲がった形、そして独特の音色が特徴的


「サックバット」
トロンボーンの原型。ただ、現代のトロンボーンと構造はそんなに変わっていないそうです。


「ゲムスホルン」
角笛。管が閉じているのでオカリナのようなやさしい音色がします。