01/26 金子由香利さん フルートと室内楽の夜 | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

~極上の美音、天空に至る~

フルート:金子由香利さん

ヴァイオリン:廣川抄子さん
ヴィオラ:佐々木友子さん
チェロ:渋谷陽子さん
ハープ:山宮るり子さん

りゅ~とぴあのアウトリーチ登録アーティストのリサイタルシリーズの最終回はフルートの金子由香利さん。開場時間ちょうどくらいにりゅ~とぴあに着いたのですが、既に結構なお客さんですし、開演前には超満員ですね。
ネットでチケットの販売状況を確認しても売り切れでしたし期待の高さが伺えます。

ステージ向かって左側に席を確保して開演を待ちます。

この日はゲストも非常に豪華ですけど、いろいろな編成での演奏を楽しませてくれました。

弦の3名との四重奏から始まり、ピッコロソロ、ハープとのデュオ、トリオ、フルートソロ、そして最後は全員での演奏、と、どの演奏も素晴らしいです。
また、金子さんのソロの曲では照明もスポットライト的な感じになっていたのも印象的でした。

さらに言えば、正直なところ、公演情報としてゲストの豪華さを見たときには、(ちょっと表現はおかしいですけど)全体としての演奏は素晴らしくなるのは疑いようもないですけど、
若干フルートというか金子さんが目立たなくなるのかな? なんてことも思ってしまったのですが、全然そんなことなかったですね。

金子さんの技術、芸の多彩さ、そしてフルートの魅力がたっぷり詰まっていました。
(金子さんのリサイタルなので当然ではあるのですけど...)。

選曲もうっとりと聴かせてくれる曲と、現代曲というかちょっと緊張感をもって聴くような曲とバランスよく選曲されていたと思います。聴き応え充分でした。武満徹さんの「Voice」では歌いながらフルートを吹くというのにもびっくりです。

また、金子さんも素晴らしかったですけど、ゲストの皆さんの演奏もお見事でした。
特に山宮さんのハープは印象的でした。個人的には金子さんとのデュオでの「月の光」が良かったな~。いろいろな楽器でよく演奏される曲ですけど、フルートソロでの演奏よりも華やかになっているはずなのですが、逆に静かな感じが引き立っているというか。

ハープって基本的にはそんなに聴く機会が多い楽器ではないとは思うのですが、山宮さんが帰国されてからは明らかに聴く機会が増えてますね。ありがたいことです。

もちろん、プログラム終盤の全員での演奏も良かったです。
「リノスの歌」のちょっと重い感じの曲と、最後のカルメンの華々しい感じの対比も鮮やかでした。

全体を通して(他の小山さんも小黒さんもそうだったと思うのですが)、金子さんの「夢」というかやりたい曲を集めたということでしたけど、見事な公演で聴いている観客にとってもまさに夢のような公演だったと思います。


各曲終了後に魅せる金子さんの笑顔も素敵ですし、最後に全員での曲が終わったあとの挨拶の際にはゲスト陣が起立せず(金子さんは立つように促してましたけど(笑))、まずは金子さんお一人に拍手が向けられたりするのも素敵な光景でした。
ホントに素敵な公演でした。


りゅ~とぴあのアウトリーチ活動は非常に大変だとは思うのですが、それだけの価値がある活動ですよね。皆さんのさらなるご活躍を楽しみにしたいと思います。

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