05/28 中央高校 第11回 ロシアンメソッド 公開ピアノレッスン&コンサート | いぽぽぽぱんぱのブログ

いぽぽぽぱんぱのブログ

主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

講師:アルチョム・アガジャーノフさん
 通訳:藤本夕子さん

受講生:片山菜奈子さん、河野愛里さん

司会:岡田花菜子さん

会場時間ちょいすぎくらいに入場。まずは毎年結構楽しみにしていた音楽科の紹介資料を入手(汗)。単純に資料として、過去の卒業生などのインタビューが掲載されていて面白いんですよね。ただ、今年は基本的な情報は更新されているものの、インタビュー記事などはほとんど去年のままっぽい。ちょっと残念(笑)。

座席を確保して、まずはロビコン。
オーボエ、サックス、トランペット、ユーフォニアムの四重奏。綺麗な演奏でした。
ジュドゥブの各皆さんのソロ、個人的には特にユーフォニアムの音色がいいな~と思いました。

開始時間となってまずは中央高校の音楽科の紹介動画が流されたあと、
講師であるアガジャーノフさんのコンサート。
ベートーヴェンの最後のソナタの32番。演奏前に曲のかなり濃い解説をしてくれたあと演奏に入りました。具体的な解説を聞いたあとに演奏を聴くと、なんだか理解が深まる気がしますね。なかなか貴重です。

休憩の後は、今回のメインイベントである公開レッスン。

まずは片山さん。題材はグラナドスの「演奏会用アレグロ」。まずは通しで演奏したあとに指導が始まるのですが、

その際にちょっとしたハプニング。どうやらアガジャーノフさんが持っていた楽譜と片山さんが使っていた楽譜に齟齬があったらしく、

アガジャーノフさんの「○○の部分はフォルテ指示されているけど、ピアノで弾いていましたよね? なぜですか?」
という質問に対し、片山さんはちょっと申し訳なさそうに、
「すみません、私の楽譜だとピアノ指示が書いてあるんです...」

見ている方としては、こんなこともあるのかというのと、フォルテとピアノが違っていたら一発で指摘されるんだな~、なんてことは考えました(当然なんでしょうけど)。

その後アガジャーノフさんの楽譜に対する見解(できれば本人直筆版の楽譜が入手できたらよい&原典版も参考にすべき)などの説明もされました。

続いて具体的な指導に入っていったわけですけど、私なんかだと片山さんの最初の演奏でも「さすがうまいな~」と思ってしまうのですが、指導を聴いたり、具体的にアガジャーノフさんが「こういう風に」と実演してみたりすると、やっぱり全然違うんですよね。

やっぱりすごい演奏家でもあり指導者でもある人は違うな~、と。
やっぱり男性と女性ということもあるとは思うのですが力強さが全然違います。

指導の後半は2台のピアノで並んでの演奏だったのですが、そうなるとお二人の演奏を見ていても指の動きの大きさが全然違うですよね。
それぞれの指1本1本の動き方が非常にはっきりしているというか、すごいです。

この辺がよくわかるのもお二人の演奏姿を撮影してプロジェクタに映しながらの指導だったからこそですが、こういうのもなかなかない経験です。

お二人目の河野さん。題材はスクリャービンの幻想ソナタの第1楽章。
「演奏会用アレグロ」とは全く違って非常に静かで綺麗な曲。こちらは最初の出だしの部分をいかに「やわらかく綺麗な音を出すか」というところから繰り返し指導が行われていました。

ホントに最初の数音だけでこれだけ印象が変わってしまうものなのか、ということが実感させられましたね。

あとは全体的に、
・楽譜をよく見ること、楽譜の指示を見逃さないこと
・音をよく聴くこと
・音に大きな幅を持たせること、メゾピアノ~メゾフォルテで収めない。
 (この辺はおそらく演奏者本人の意識としては、ピアニッシモからフォルテッシモで自分の中では幅を持たせているのでしょうけど、そういうのを改めて指摘されるというのも貴重なんだろうな~、と)
・キーとなる音は遠くまで「とばす」ことを意識すること

などなどが繰り返し説明されていましたね。
やっぱり実演しながらの指導は素人でもわかりやすいというか面白かったです。

聴講生のお二人にとっては(もちろん、聴講生だけでなく観客席側にいた他の音楽科の生徒さんなどにもでしょうけど)、今回の講義はりゅ~とぴあのホールで演奏するということも含めて非常に貴重なものだったのではないか、と思いますね。
また、ますます進歩していって欲しいですね。

あとはお二人は今日の講義を得て、今後も練習を継続されると思うのですが、また何かのタイミングで同じ曲を聴かせていただける機会があったらいいな~、なんて思いますね。
受ける印象がどれくらい違うのか、というのを実感してみたいですね。そういう機会はなかなか難しいとは思うのですが...
(できれば、去年の田中健太郎さんみたいに県コンなどで聴けたら最高ですけど)


こういったロシアンメソッドとかこういった素晴らしい取り組みが県立の高校で実施されているというのが、本当に貴重なことだな~と思います。

(りゅ~とぴあ 無料 事前申込み)