独立行政法人?日本政府観光局が14日発表した3月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比50?3%減の35万2800人で、落ち込み幅は過去最大だった。 東日本大震災後の3月12~31日に限れば、前年同期の73%減だった。震災で観光地や交通機関が大きな被害を受けたのに加え、東京電力の福島第一原子力発電所の事故で一部の国が日本への渡航自粛を呼びかけたため、全国の観光地を敬遠する動きが広がったためだ。 国別では、韓国が47?4%減、中国が49?3%減、米国が45?6%減などと軒並み落ち込んだ。海外の旅行会社が、日本を訪れる旅行商品の企画?販売に慎重になっており、原発事故が収束しなければ回復は難しい情勢だ。
深刻な放射性物質放出事故のため、行方不明者の捜索がほとんど手つかずだった東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)から半径10キロ圏内で14日、県警による本格的な捜索が始まった。初日は遺体10体を発見して、7遺体を収容した。高い放射線量が検出された遺体はなかったという。【福島第1原発】見えぬ恐怖 20キロ圏内捜索に同行 県警はまず、原発の北約7キロで津波被害が大きい浪江町請戸(うけど)地区に機動隊員ら約300人を集中投入。隊員は白い防護服に身を包み、放射線の計測器の値に注意しながら慎重に捜索した。 県災害対策本部によると、13日までに同町の死者は3人、行方不明者は183人とされていた。請戸地区では住宅など630棟のうち約9割が倒壊。がれきは津波に襲われた時のまま、沿岸部に散乱していた。 捜索の実施期間は未定。強い雨が降れば隊員の被ばく量が増える危険があるた め中止する。【金寿英】【関連記事】 【図で理解する】福島第1原子力発電所周辺の累積線量結果 【福島第1原発】最悪レベル7 チェルノブイリに並ぶ 【福島第1原発】東電社長「放射線封じ込めに時間」 <こんな被害も>「放射能怖い」福島からの避難児童に偏見
とかく、お固い印象の金融機関が「脱原発」を宣言した。東京都品川区に本店を構える信金業界大手の城南信用金庫がホームページに、「原発に頼らない安心できる社会へ」と題したメッセージを掲載し、話題となっている。 メッセージは2011年4月8日に掲載され、異例ともいえる「宣言」にネット上では「勇気ある行動だ」「応援する。預金する」「本気かよ。業界から爪弾きにされるんじゃない?」などの声があがっている。■LED照明やソーラーパネルを導入 「東京電力福島第一原子力発電所の事故は、我が国の未来に重大な影響を与えています。」ではじまるメッセージは、言葉は抑えているが「反原発」への思いが明確に伝わってくる内容だ。 「信用金庫という地域を預かる金融機関にとって、その地域を失いかねない事態の福島県を思うと、いま企業の姿勢として反原発の立場を明確にし、そのうえで省エネや節電に協力していくことが必要だと考えた。自らが言うべきことを言い、やるべきことをやれば、地域金融機関として地元企業の協力を引き出していくこともできると考えている」と、城南信用金庫の吉原毅理事長はそう説明する。 同信金はメッセージで、今後は省電力や省エネルギー、代替エネルギーの開発利用に「少しでも貢献する」とし、その具体的な取り組みとして、徹底した節電運動の実施や冷暖房の設定温度の見直し、省電力型設備の導入や断熱工事の施工、緑化工事の推進、ソーラーパネルの設置にLED照明への切り替え、燃料電池や自家発電装置の導入など――をあげている。 すでに本店のロビーやウインドウディスプレイの照明や、エレベーターの節電などで通常の電力量の約3割をカットできた。LED照明の切り替えや、大型店でのソーラーパネルの導入も、「できるところから順次実施していく」(吉原理事長)という。 城南信金によると、営業区域内の経営者にも被災地の出身者は少なくなく、「反原発」宣言に賛同した福島県出身の工場経営者が、同信金が呼びかけている義援金に100万円を寄付したり、震災直後から取り扱っている「震災ボランティア預金」が発売後1か月の残高で2億円超を集めたりと、共感する人は少なくないようだ。■「草の根金融」でユニークな取り組み 城南信用金庫といえば、「小原鐵学」といわれ、担保主義の銀行経営を嫌って「草の根金融」を説いた故?小原鐵五郎氏の経営を旨としてきた。本店に入ると事務室までの廊下は節電で薄暗く、ふだんから経費節減は徹底している。 その一方で、宝くじ付定期預金の火付け役として「懸賞金付き定期預金 スーパードリーム」をいち早く発売するなど、ユニークな取り組みで地域に根ざしてきた。 震災支援も、被災地の金融機関への「支援金」や「見舞金」の振り込み手数料の無料化や、被災者への物資の支援にも積極的に取り組んでいる。 吉原理事長は、「ストップ原発も、信用金庫と同じ草の根運動で広がっていくものと考えている。メッセージに共感してもらえて、地元企業に省エネや節電運動が広がっていけばいい。もちろん、そのための融資には積極的に応じるし、こちらからも提案していきたい」と話している。【関連記事】 忌野清志郎の反原発ソング 人気急上昇、CD売り切れ店舗も : 2011/04/13 反原発ソング「ずっとウソだった」 斉藤和義の動画アップ後なぜか削除 : 2011/04/08 成長目指す日銀の新貸出制度 地銀や信金がユニーク取り組み : 2010/08/17 貴重写真は何を語るか 欧州激動と創造の時代 : 2011/03/22 サマータイムは「効果なし」? 夏の節電策で議論 : 2011/04/04