woodbass.jpはコントラバス奏者御用達!特に5度調弦奏者は必見!5度調弦の弦の話 | iPhone De Blog

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先日、ワイヤーテールピースへ変えたコントラバスの弦を久しぶりに交換しました。

 

自分の楽器は一般的なコントラバスと異なりチェロと同じ高い方からADGCと言う調弦をしている為、専用の弦を使っています。

 

歴史的にはこの様な調弦も過去に存在していたのですが、近代では現在一般的な4度調弦GDAEが主流となっています。

 

自分も10代でコントラバスを始めた時は勿論この調弦でしたが、50歳過ぎてチェロを始めてからは、すっかりチェロがメインとなってしまい、週に一度オケの練習場で楽器ケースを開けて合奏でしか弾かないパートタイムコントラバス奏者となると、4度と5度の切り替えが面倒になったのですぐにチェロと同じ5度へ変更してしまいました。

 

この5度調弦へ挑戦する時に最初に間違えるのが弦です。

 

従来の4度の弦の調弦を変えて試してみると、絶対に「こりゃ駄目だ」と思います。

 

要するにテンションが全く違うからで、G→A、A→G、E→Cにしても使い物になりません。

 

まあ、どのくらいフィンガリングの感覚が違うかを知るには良いかもしれませんが、それ以上にテンションの違いで知る以前の問題になるのでdそれ程意味がありません。

ちなみにオーケストラ用のG線を上げるのでは無く、ソロ用のA線を使っても同様です。

 

事の前後は分かりませんが、それまで4度調弦用しか無かった状況から、レッド・ミッチェルと言う天才ベーシストがこの5度調弦へ挑戦して、そのお陰でトマスティック社からスピロコアのブランドで5度調弦の弦が販売される様になりました。

 

現在は、ピラストロ社からはオブリガートのブランドでも5度調弦用が販売されています。

 

私の場合はたまたまAmazonに格安でオブリガートの5thのセットが販売されていたのを見て手に入れましたが、この調弦に挑戦する場合は必ず専用弦を使うことをおすすめします。

 

但し、コントラバスしか弾いたことが無い人には殆どすすめてません。

自分の経験上でも、専用弦を使ったとしても、  コントラバスしか弾いた事が無い人には難しいと思います。

まあ、挑戦されるのはご自由ですが、自分の場合はあくまでもチェロが主体でパートタイムでコントラバスを弾くと言う目的ですし、これがもし、チェロを長年弾いていてコントラバスを弾くと言う場合も余りおすすめしません。

それは、コントラバスの弦の太さやテンション、尺の長さ等がチェロと全く異なる為、それらの違いを身体で覚えている人でなければ切り替えは難しいと思うからです。

その上、メソッド等も存在しないので、左手に関しては独自に考えないといけません。

 

普通にチェロのフィンガリングで演奏できるくらい身体(手)が大きな人は別ですが、恐らく大抵の日本人は無理でしょうし、自分もコントラバスとチェロの混合の様なフィンガリングで、比較的シフトが多いフィンガリングとなっていますが、余り合理的とは思えません。

 

と言う事で、かなり特殊な用途と言う事になりますので、自然、需要も少なく、国内では手に入りませんでした。

 

まして、テンション等を指定したり、バラで買ったりする事も同様でしたので、これまではここで注文していました。

 

こちらは、スピロコアやオブリガートの5度調弦用の弦がバラでテンション指定で購入出来ます。

但し、海外ですので何らかのトラブルがあったりすると英語でやり取りする必要がありますし、数ヶ月も荷物が届かない状況が発生したりします(何れも経験済)

 

弦に話を戻しますが、例えば「オーケストラ用のD線と5度調弦用のD線は同じものなんじゃないの?それなら国内でオケ用のD線とソロ用のA線を変えば良いじゃん」と皆さんが思う様に、自分もそう思って下2本(GC)のみ専用弦にして、上2本は国内のサイトで買った事がありましたが、結果的には既に書いている様に、駄目なんですね。

 

実際にスピロコアで確認すると良くわかりますが。

5thとオーケストラ、ソロの3種類のセットは以下の通りです。

 

 

単位はkgですが、1弦から4弦までのテンションを整理しました。
※ソロ弦はMediumしかありません。

                      Light  Medium  

1弦)

ソロ弦           A  -       31

オーケストラ弦 G   29    32

5th             A   26    29.3     

 

2弦)

ソロ弦          E   -      34

オーケストラ弦 D  29    32

5th              D  26.8  29.3

 

3弦)

ソロ弦          H   -      34

オーケストラ弦 A  30     34

5th              G   27    29

 

4弦)

ソロ弦          F#   -     34

オーケストラ弦 E   31     34

5th              C   27.5   30.5

 

こうして見ると、ソロ弦、オケ弦でもかなりテンションのバランスが異なりますし、各弦のバランスも異なります。

 

このテンションはそのまま太さに比例する場合もありますがそうでは無い場合もあります。

 

自分は下2本は以前からライトテンションを購入しています。

ちなみにアメリカへ全てオーダする場合は上2本をオブリガートの5thのADとかにしていました。

 

ライトテンションの一番太い弦は27.5kgで、実はオケ弦の一番細いG線の29kgよりもテンションが低いと言う事が分かりますし、同じD線で尾オーケストラ用と5thではテンションが異なり、5th弦の中でも、各弦でちゃんとバランスを取っているんですね。

 

又、5thのC線が、5弦コントラバスの太いH線と異なり、立ち上がりも良く、音程もクリアな理由が良く分かりますし、5thの場合、C線の上の方を使う頻度も多いので、細い方が扱いやすいんですよね。

 

寧ろ、オケやソロのセットの場合は1、2弦や3、4弦でテンションが同じだったりしますので、5thのライトテンションが最もバランスを変えて作っている感じがします。

 


やはり、オケやソロ弦に同じ音があっても、5th専用に作ってあると言う事がわかりますし、他の弦で代用すると言う考えも間違っていると言うのがわかります。

 

と言う事ですが、この5度調弦用の弦、それもLightとMediumの2種類を取り扱っている国内サイトを見つけました。

 

 

それも破格の安さです。

正直、サイトの作りも洒落てませんし、某国の怪しいフィッシングサイトでは無いのか?と思うくらいで、ちょっと心配でしたが、安心して下さい。

ちゃんと商品が届きました。

 

 

それも非常に丁寧に梱包されていましたが、恐らく、個人でやられているのだと思いますが、商品管理が大変なんでしょうね。バラ売りはありません。

 

他の楽器の弦も扱っているので見てみましたが、チェロの弦に関しては同じスピロコアでも、他の大手ネット販売サイトと比べると高いかなと思います。

 

但し、コントラバスの弦に関しては5th以外でも非常にお買い得だと思いますので、覗いてみて下さい。

 

さて、久しぶりにオールスピロコアのlightテンションにしましたが、まあ、A線の細い事!

 

 
写真でも見ても相当違いますが、太い方は(失敗だった)エヴァピラッツィのソロ用のA線です。同じA線でもこれだけ違うんですよね。
 
全て交換した結果、左手が非常に楽になりました。
A線の速いパッセージ等もサクサク押さえられます。
楽器の方はワイヤーテールピースへ交換していますので、テンションの低い細い弦でも良く鳴ります。
 
ちなみに、5度調弦の弦はピラストロにもあるのですが、太いです。
 
特にブランドのオブリガートはナイロン弦と言う事もありますが、C線は相当太くて、最初の頃は知らずに買ってスピロコアのLightテンションとの差に驚きました。
 
外国人の大きな手なら良いのかもしれませんが、それ程手も大きくない自分には無理でした。
 
まあ、そもそもパートタイムコントラバス奏者なので、普段チェロを弾いている左手にはスピロコアのlightテンションくらいが丁度良いんですよね。
 
こう言う希少な弦を扱ってくれているwoodbass.jpさんに感謝です。