あっと気がつくと、2ヶ月以上ブログからご無沙汰していた。
最近、Facebookをメインに投稿している為、すっかりブログは放置Play状態
久々の記事はコントラバスネタだが、やはりチェロ繋がり
最近、コントラバスを弾くのは客演で練習へ参加した時しか無い為、つくづく大きな楽器&弦が太いと実感する。
特に左手は下手な弾き方をすると普段チェロを弾いてるとかなり疲れる。
コントラバスの場合、左手は親指を伸ばして弾くというのがセオリーだ。
上は、コントラバスのバイブル的なシマンドルの教則本だが、この場合は中指を親指に対抗して当ててるが、最近のセオリーは上へ伸ばして人差し指と対抗する方法が多い。
しかし、何れにしても、この様に親指を伸ばす方法だと、ついネックへ当てたり、握ったりする事で無駄な力が入りやすく、動きも悪くなる場合が多い。
これに対してチェロの場合、左手の基本は「C」の字を形作る様に親指も軽く曲げ、尚且つ軽く当てるのみで、親指とそれ以外の指で挟むように押さえる事はやらない。
これをコントラバスでも応用してみるとこんな感じになる。
もちろん、ずっとやっている訳では無く必要に応じてだが、これが中々役に立つ。
この場合、ネックの中心よりも外側に親指が当たる様にしているが、このメリットは親指以外の指の稼働範囲が広くなる事だ。
仮にネックの中心に親指を当てるとすると、親指以外の指が同じ長さなら一番内側のE線までの距離遠くなるので、それだけネック+指板+弦の作る円の直径に指の内側や手のひらが近くなる。
例えば、長い音を延々弾く場合など親指を内側に当てて握るようにE線を押さえる場合もあるが、あれは逆の応用だが、外側に当てると、指の内側や手のひらと弦の間の空間が広くなる為、指の稼働域が広がる。
例えば一番外側の弦を中心に速いパッセージが必要な場合や、横の動きが必要な場合、指を広げて短三度を押さえたい場合(自分は五度調弦の為)等で利用する。
もちろん、これらは以下の写真の様に、挟まないでも弦を押さえられる状態を自分の楽器と身体で作ることが必要なのは言うまでもない。
立って弾いても出来ないことはないだろうが、通常、座って弾けば、一番楽にこの状態が出来る。
弦と指の作る空間が広くなると言うのはある意味指が長くなる事と同じであるので出来ることも増える。
少し考えれば分かると思うが、ビブラートも掛けやすくなり、コントラバス特有のサイクルの遅いローリングビブラートではなく、他の弦楽器に近いサイクルの早い指の関節の柔らかさを利用したフィンガービブラートも可能になる。
これ以外に、チェロのテクニックの応用としては、特にG線(外側の弦)等でフレーズを弾く場合は、押さえる時はこれまでと同じだが、放す時に、単に指を上げるのでは無く、横にはじく様に放す事を心掛けるとスラーでのフレーズ、特に降りる場合がクリアとなる。※自分はコントラバスでも他の太い弦でもやっているが
この様にチェロのテクニックを色々応用する事も最近多く、ビブラートとと言えば、写真の様に親指を外してビブラートを掛けることはチェロでは多く、コントラバスでもこれを応用すると、より大きなビブラートが掛けられる。
自分は実際にチェロを弾いている為、即実戦で使えるが、たまには他の楽器のテクニックを研究してみるのも良いかもしれない。