ガルネリとストラディバリウスを弾いた! | iPhone De Blog

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iPhone3GSからiPhoneユーザのLEONがiPhoneやAndroidなどを中心にしたデジタル系ガジェット、IT関連ネタ、趣味のコントラバスやチェロを中心としたクラシックネタ、2022年から始めた自家焙煎に関する話や日常の話まで幅広く書いてます。

先日、某楽器店の主催する展示会へ出かけた。





聴きに行ったコンサートのチラシに挟んであったのだが、わざわざ出掛けたのはこれが目的だった



ガルネリ・デル・ジェスを試奏が出来ると言う企画があったからだ。

コンサートの時に隣に座っていた知人も誘って、二人して出掛けたが、殆ど人が居ない時間帯だったので、職人さんに話を聞きながら二人で弾きまくった。

もちろん、会場の写真や楽器の写真も全てお断りして撮影させて頂いた。

知人にモデルになって貰って撮影したガルネリ

とても美しく、良く手入れされていて、その辺に置いてあるので、とても本物とは思えないほど(笑)

実は、隣にはストラディバリウスも置いてあった

人が少ないのを良いことに、こちらもお願いして弾き比べさせて頂いた。
ちなみに試奏に使った弓も、売り物では無い恐らく数百万の超高級オールド弓。



これはストラディバリウス

膨らみはガルネリ程無いが細身で美しい楽器

弾いてみた感想は、先ず、普段、触っている楽器とは、音量も音質も異次元の音。

張ってあった弦が全弦スピロコアだったので、細かい音色に関しては好みでは無かったが、クリアな音色と素晴らしい音量は楽器そのものの音で、どの弦もとにかく響きが素晴らしく、特にD線の4thポジションでビブラートを掛けた時の余韻の残り方が魅力的で、何も苦労しなくて良い感じだ。

まるでA線でビブラートを掛けている様な響き方と残り方で、このクラスの楽器ではD線を使ってもA線と全く音色が変わらないのだ。と言う事が良くわかった。

ガルネリとストラディ2つの楽器を比べた時、見た目はガルネリの方が幅が広く低音が響きそうな気がしたが、それは全く逆で、ストラディバリウスの方が低い弦がより響いていた。

職人さんによれば、ストラディは楽器が薄く、尚且つ古い為、木材が硬化してより駒の反応が良くなると言う事らしく太くて充実したC線の音色は非常に魅力的だった。

この他、この店のオリジナルチェロ(350万)でストラディバリウスモデルやイタリア製のオールドも弾いてみたが、イタリア製オールドはやはり比べ物にならないが(それでも500万だったかな?)、オリジナルチェロはそれより安価でストラディバリウスにかなり近い響きをしていた。

まあ、何れも金額的には高嶺の花なのは間違いない。

これだけの高級楽器を一気に弾く機会があったのは良い経験で、特にガルネリとストラディを同時に弾き比べできる機会など、我々普通おアマチュアでは先ず無いだろう。

聞けば、僕達の来る前に師匠が試奏に来ていたらしく、師匠の感想も聞いてみたい。

最後に、本音を書けば、億単位の金を出して欲しいか?と言われれば「ノー」だった(笑)

つまり、自分の普段弾いてる道具(超安い)と確かに差はあるのだが、何億倍の差があるか?と言われれば、それ以上に腕の差の方が物を言うと思った訳だ。

いわゆる「猫に小判」と言う言葉があるが、下手が弾けばガルネリだろうがストラディだろうが下手な音しか出ない。

それは、最初にチェロを始めた時にレンタルした200万のイタリア製チェロでも同じ印象で、自分の楽器と数百万の違いがあるのか?と言えば「う~~ん」と思ったのと同じで、確かに良い楽器を使うに越したことは無いんだけど、特にアマチュアの場合、そのお金を腕や耳を磨く方に掛ける方が遥かに良い気がする。

今でもそれはそう思ってるので、自分が素晴らしいと思う師匠に月2回レッスンに通って、様々なコンサートへ出掛けて耳を養ってる。

トップクラスの楽器を弾いてみてそれが感じられただけでも非常に良かった。