子どもの頃は市川森一さんの名前は知らなかったが、市川さんが脚本を書いた特撮は沢山見ている。
市川さんが全ての脚本を書いてる訳では無いが、関わって幾つか書いたもので僕が子どもの頃に見た記憶があるだけでもこれだけある。
『快獣ブースカ』
『ウルトラセブン』
『コメットさん』
『戦え! マイティジャック』
『怪奇大作戦』
『プロファイター』
『千葉周作 剣道まっしぐら』
『帰ってきたウルトラマン』
『仮面ライダー』
『シルバー仮面』
『ウルトラマンA』
『太陽にほえろ!』
『新・坊っちゃん』
『傷だらけの天使』
『グッドバイ・ママ』
思えばこの頃の子ども向け番組は硬派なものが多かった様な気がする。
特にウルトラセブンは若くして他界した『ウルトラQ』や『ウルトラマン』の脚本を書いた金城 哲夫さんと共に、ウルトラシリーズでも最も複雑で名作となっている。
残念ながら、ウルトラマンAではテレビメディアの商業化の波に押されて、市川さんの意図したものを伝える事が出来なくなり、これ以後、子ども向けの作品から徐々に離れて行ったが、実際、この後から特撮モノは不毛の時代へ入って行った気がする。
未だに、子ども向け番組は玩具やゲームメーカーとタイアップする事が前提で新しい番組が始まるとその関連の玩具やゲームが発売される。
まるで、そう言う物を販売する為に作ってる様にも思える。
最近は芸能事務所の新人の踏み台にもなっているようで、演技力もへったくれも無いイケメンのオニーチャン達が沢山出て来る。
教育と言うのは学校の勉強だけでは無い。
大人から子ども達へのメッセージが沢山詰まった、でも、説教臭く無い良い番組を提供するのも大人の責任だろう。
いつからか、日本のメディアはこの責任を放棄してスポンサーの顔色と視聴率しか気にしなくなったが、市川森一さんの名前と作品の名前を眺めてあらためてその事を思い知った。
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