芸術劇場 サイトウキネンと下野さん | iPhone De Blog

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芸術劇場の続きを見た。
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プログラムは武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」ベルリオーズの「幻想交響曲」だ。
武満徹は僕は演奏した事も無いし全く知らないので評価のしょうが無いが「幻想」は小澤さんの弦セレに負けないくらい白熱の演奏だった。
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このオーケストラの良さが随所で見られて、これをライブで聞いた人はラッキーだったろう。
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指揮の下野竜也さんは、鹿児島出身と言う縁で、毎年年末の帰省途中に、九州交響楽団の本拠地、末永文化センターで、指揮者講習会を開かれている。

この講習会の受講者は、広く全国から集まって来て、既にアマチュアオーケストラ等の指揮をしているプロの奏者等もいる。

ピアノ連打のレッスンとオーケストラを実際に指揮しながらレッスンを受けられるので人気がある様だ。

オーケストラは朝から丸一日で、福岡を中心に熊本方面からも自主的に集まって来るプロアマ混合の編成だ。
演奏希望者多数なので、物凄い大編成のオーケストラになって、管は当然だが、弦も降り番がある位だが、トップレベルの奏者が集まるので、中々のものだし、コンマスは例年、元「九響」のコンマスで現「名フィル」のコンマス後藤龍伸氏だから、洒落にならない本格的なオケだ。

年末なので、年忘れ的な要素もあって盛り上がるが、内容は非常に充実しているし、受講者へは下野さんの厳しい指導の声が飛ぶ事も数知れずと言う感じだ。

僕も最初はオーケストラで、トップとかもやったが、最近は見てるほうが面白いので、聴講で楽しんでる。

恐らく、こう言う集まりは九州ならではでは無いだろうか。

そう言う事から、下野さんの指揮の魅力は、かなり理解しているつもりだが、やはりオーケストラが超一流のメンバーだとその魅力も一段と輝く様だ。

下野さん自身は小柄な為に、常に(指揮が)大きく見える事を意識して(本人談)ダイナミックな指揮だが、この「幻想交響曲」もサイトウキネンオケの魅力を身体全体像で引き出していた感じで、最後まで眼が離せない本番だった。

どのパートも素晴らしいのだが、やはり弦はすごい!
テレビの小さなスピーカーで聴いても各楽器の音色がちがって聴こえるのが素晴らしい。

まあ、師匠がトップのベース(九響の首席F君も後ろで弾いていた)は言うまでも無いとして(笑)チェロが又すごい。

弦は全体的に切れ味が鋭いが、その中に良い意味での日本人的体育会系の熱さがあると言う感じで、個人的には好きだ。

「断頭台の行進」で、付点8分音符と16分音符のパターンが出て来るが、このパターンを良く「shoe shine」(付点8分音符と16分音符がアップ-ダウン)のパターンで弾く場合があるが、普通にダウンーアップで弾いていた。
こう言う正攻法な攻めるボウイングは好きだし、流れが前へ進んで緊張感があって良い。
※ちなみに、このアップ-ダウンの動きは、靴を磨く手の動きに似ているから、アメリカではshoe shine(靴磨き)と呼ばれているらしい。

ある意味、西洋音楽のメイドインジャパンサウンドがこれなら悪くないと思う。

褒め出したら全パート褒めなきゃならないから止めるが、オーケストラを見てて(聴いててでは無い)こんなに面白い本番は少ないのでは無いだろうか。

殆ど、テレビでクラシック番組を見ないのだが、結局、録画したのを二回見た(笑)

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コンサートの最後、オーケストラが一度退場した後、再度ステージへ出て客席に居た小澤さんが舞台に上がり下野さんと抱き合いながら、メンバー含めて客席へ挨拶してたのは、こう言うコンサートならではのシーンだった。
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