東向商店街 は

近鉄奈良駅東側出口、行基(※1)の噴水広場のすぐ横に入り口があり、三条通りまでの間の約250mのアーケード商店街です。

商店街には、老舗のお店やお土産屋さんが並びますが、最近ではお洒落なカフェや雑貨店も増えていて、奈良散策定番スポットの一つです。

 

※1 行基(ぎょうき)は、飛鳥時代から奈良時代の僧です。当時、朝廷からは民衆に直接布教することを禁止されていましたが、民衆や豪族といった階級を問わず仏教を説きました。併せて困窮者の救済や、ため池・橋など多くの社会事業を指導したとのこと。当初、朝廷からは弾圧・禁圧を受けますが、その後、聖武天皇により奈良の大仏造立の責任者として招聘され、特に勧進は民衆の支持を受け大きな効果があったといいます。死後は朝廷から菩薩の諡号を授けられ、行基菩薩として後世まで親しまれています。

 

行基像噴水 ©tsudakko

 

 

この商店街は南北に通っています。

 

では「東向き」とは?

地図を見てみると、東向商店街のすぐ東に興福寺があるのがわかりますね。

 

興福寺は、平城遷都とともに当時の権力者藤原不比等によって飛鳥の地から当地に移されたお寺で、奈良時代には四大寺、平安時代には七大寺に数えられる、とても勢いを誇ったお寺です

 

当時、なんとすべてのお店が興福寺を向いていた=”東を向いていた”ため東向の町名の起源となったとのことです。「興福寺さんにお尻を向けて商売はできない」と思ったかはわかりませんが、背を向けられないと思わせるほどの興福寺の反映ぶりだったのでしょうね。

 

 

 

以前に紹介した「中谷堂」さんは東向商店街を抜けた三条通りあります。

 

 

アイ・ピー・ファイン/奈良まほろばソムリエ検定 奈良通1級

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