ヴァチカン博物館(美術館)

ヴァチカン宮殿内にある20以上の博物館・美術館etc の総称。
16世紀末、『教皇ユリウス2世)が中庭に『古代ギリシャの彫刻』を置いたのがはじまりと言われている。

ピーニャの中庭

『ピーニャ』とは『松ぼっくり』の事。


巨大な『松ぼっくり』のブロンズ像


キリストの変容

1516〜1520年、ラファエロ・サンティ作。

ラファエロ晩年の作品。

『教皇クレメンス7世』の依頼により制作。

絵の上部には、

上部にはキリスト。

その両脇 右にはモーセ、左にはエリヤが浮遊している。

聖ヨハネ・聖ヤコブは石に跪いていて、聖ペテロは左側にいる。


絵の下部には、

悪魔に取り憑かれた少年と親族、使徒たちが描かれている。

神に慈悲を懇願する様子を表現している。


聖ヒエロニムス

1482年頃、レオナルド・ダ・ヴィンチ作。

未完のまま放棄された作品。

一時、『頭部』と『胴体』が切り離されて保存。

修復後もその跡がわかる。


4世紀、キリスト教の聖職者・神学者である『聖ヒエロニムス』は、伝説によると、

シリアの砂漠で隠者として暮らし、厳しい禁欲的生活を送った。修業中、強い熱情に何度も襲われ、熱情が去るまで何度も石で自らの胸を打った。

またある時、傷ついて足を引きずるライオン🦁に出会い、彼がライオンの足から棘を取り除いて傷の手当てをすると、ライオン🦁は聖人の親しい友人となり、聖人と暮らした。

と言われている。


キリスト埋葬

1603〜1604年、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ作。

二人の男性がキリストの死体を運んでいる。

赤いマントの福音記者ヨハネはキリストの右脇を支え、ニコデモは両腕でキリストの膝を抱えている。

福音記者ヨハネの指がキリストの傷口に入って傷口を広げてしまっている。


ラオコーン像

紀元前160〜紀元前20年(推定)

ギリシャ神話のトロイアの神官『ラオコーン』とその2人の息子が『海蛇』に巻き付かれている情景を彫刻した作品。

制作したのは、ロドス島出身の『アゲサンドロス』『アテノドロス』『ポリュドロス』の3人の彫刻家であると言われているが定かではない。


ベルヴェデーレのトルソ

紀元前1世紀頃、アポロニオス。

アテネの彫刻家アポロニオスが制作したと言われている。

高さ159mの代理石彫刻。

四肢はないが、力強い筋肉がリアル。


円形の間

まん中には『大水盤』が置かれています。

その周りには、彫刻家or胸像が飾られている。


ギリシャ十字の間

班岩で造られた2基の石棺。

『聖コンスタンツァ』の石棺と『聖ヘレナ』の石棺。


タペストリーのギャラリー

16〜17世紀前半頃まで『システィーナ礼拝堂』に飾られていたもの。


地図のギャラリー

『グレゴリウス13世』の命で描かれた『イタリア各地』の地形図。


アテネの学堂

1509〜1510年、ラファエロ・サンティ作。

画家ラファエロのもっとも有名な絵画の1つと言われている。

この絵に描かれている人々は『有名な古代ギリシャの哲学者たち』

60人ほどの人物が描かれている。

階段上の3つ、階段下の4つ。計7グループに分かれて描かれているらしい。

自由七学芸(自由人として生きていくために必須とされた教養7科)を表現。

文法・弁証・修辞・算術・幾何・天文・音楽。


絵の中央

オレンジの服を着たプラトン。

その右手の茶色とブルーの服を着たアリストテレス(手には自著『ニコマコス論理学』を持ってる❓)

階段下

台にもたれかかって何かを書いているのはヘラクレイトス。

絵の右端

柱の陰にいる黒い帽子を被った人物は『ラファエロ』自身。

襟元には『R.V.S.M』とサインが入っているらしい。


聖体の論議


1509〜1510年、ラファエロ・サンティ作。

上下に異なる2つの場面が描かれている。

上部(大上界)には、

中央にキリスト

左右には、聖母マリアと洗礼者ヨハネ

その上には、父なる神、天使が描かれている。

左端には、『鍵を握っているペトロ』その隣には『裸のアダム』

右端には、『本と剣を持つパウロ』『十戒が刻まれた石板を持つモーセ』etc が描かれている。

下部には、

『聖体顕示台』が置かれている祭壇。

聖ヒエロニムス(本を開き本を見つめる禿頭の人物)

ボナヴェントゥラ(立ったまま本を読む人物)

詩人ダンテ・アリギエーリ(桂冠を着けた赤い着衣の人物)


最後の審判

写真は撮れなかったので、絵はがき購入。

1536〜1541年、ミケランジェロ・ブオナローティ作。

ローマ教皇『ユリウス2世』らの命により、『システィーナ礼拝堂』の『天井画』と『壁画』を制作。

400人以上の人物が描かれている世界最大級の祭壇画。

一日中上を向きながらの作業で『首・腰』を痛めつつ描き続けた。


キリストがすべての人々を選別し、『地獄行き』or『天国行き』を振り分けている。

向かって左側は『天国へと昇天』

右側には『地獄に落ちていく人々』が描写されている。

ミケランジェロはこの『地獄風景』を描くのに『ダンテの(神曲・地獄編)』をイメージしたらしい。

中央には、審判下す『キリスト』

足or手には磔にされた跡が残っている。

キリストに左手には、『聖マリア』

どこか悲しげな表情でキリストに寄り添う。

キリストの右下には、『聖バルトロマイ』

最後の晩餐を共にした使徒の1人。

『皮剥ぎの刑』により殉教したと言われている人物。右手にはナイフ。左手には自分の皮。

聖バルトロマイの右横には『ミケランジェロの自画像』

聖バルトロマイの左手に持つ皮に『ミケランジェロは自分の顔を描いた』

聖バルトロマイの右上には、『聖ペテロ』

最後の晩餐も共にした。


天井画は、

1512年、ミケランジェロ・ブオナローティ作。

旧約聖書を題材にした『天地創造』が描かれている。


らせん階段

上から


下から見上げて

ジュゼッペ・モモが設計。

手すりは『古典様式の装飾』が施されている。

『巻き貝🐚』を逆さにしたよう。


『バチカン市国』

国土の面積0.44km2。

なのに、

『美術品』の量が半端じゃない😱

凄すぎて言葉が出ない💦