平成1年(1980年)
僕は45歳。
4月11日、
川崎市高津区の竹やぶで焼き鳥店店主が発見したのは
1,45億円入ったバッグであった。
4月16日、さらにフリーターが同じ竹やぶから9000万円入った手提袋を発見した。
これはまだあると思った人々が竹やぶに殺到して大騒ぎとなった。
結局封から通販会社社長のものと特定されて、記者会見が行われた。
記者から、脱税の金ではないかと質問されて、「そうです」と
社長があっさり答えて記者達を唖然とさせた。
社長は、拾い主が社会福祉に使ってくれるのを願っておいたという。
結局、持ち主から1割の謝礼が払われた。
脱税のお金はすでに時効が成立していたが、
その後どのように使用されたか僕は知らない。
これからさかのぼること8年前にも大貫さんという方が
1億円拾って、結局持ち主が現れずに自分のものになったが、
その後、脅迫が続き大変不幸な人生を送られたと記憶している。
このように、大金が至るところで発見されるという時代であった。
ほとんど、持ち主が現れなかった。
これは裏金といって、社会の裏で動く金であり、自分のものだと言えば、ご用になる金であった。
まさにバブル絶頂期の象徴する出来事であった。
東京の土地が値上がりし、あまりに高い取引に売り主は皆税金に
持って行かれるか、相続の時に皆持って行かれるので、現金の
裏金が動いた。
現金は使用せずにどこかにしまっておいて、落ち主が亡くなり
家を壊していたら、廃品の中から大金が発見されるというような
出来事が頻発した。
その後はパナマ文書などのような秘密基地ができるが、
当時は現金でしまっていたんだねえ。
使用すれば足が着くので使用できないお金を、ただ持っているだけ、それでもいいらしいねえ。
そんな、変な社会は壊れます。
それがバブル崩壊です。