アンチ断捨離 捨てればいいってもんじゃない | ニコニコノコノコ

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つけま


年末に家の中の片付けに燃えた人、
多かったんじゃないかと思います。

私もいらないものの処分とか、
したつもりなんだけど、
たいして捨てるものもなくて、
さほどスッキリとはしてない現状です。

先日、ラジオを聴いていたら、
「断捨離」の著者の方がゲストで
ハカセタロウさんとしゃべってました。

ハカセさんは、夫婦ともども
モノをいっぱい持っていて、
家の中はモノだらけだそう。

断捨離の方は、いかに自分が
断捨離に目覚めたかを話してまして、
ヨガがそもそもの発端で云々。

で、ハカセさんにモノを捨てることを
勧めはしましたが、ハカセさんは
「捨てられない」という姿勢を
貫いたので、断捨離の人も
「そういう方はそれで」みたいに
お茶を濁してましたね。

ハカセさんは、わが道を行く姿勢が、
ブレないので面白いです。

ラジオのパーソナリティーって、
すぐにゲストに媚びて
「ボクも今度やってみます」とか
「すばらしいですね~」とか
言っちゃう人いるけど、
そういうのは興ざめです。

それはさておき。

人が生きるためには、
「欲望」と「好奇心」が絶対的に必要で、
それらを満たしていく過程で、
必然的にモノを所有する。

捨てるという行為は、
その欲望や好奇心とバイバイする、
ってことになる。

「もうその欲はございません」
「もうそのことには興味ありません」
という心境に達すると、簡単に捨てられる。

ずっと同じ欲望を持ち続ける、
同じことにずっと興味を抱き続けるとなると、
そう簡単には捨てられない。

だから先にモノを捨てちゃって、
持ってた欲望や好奇心が、
殺がれて萎えて朽ちるように仕向けて、
「忘れてしまえば、楽になる」
っていう心理状態に誘導するのが断捨離の構造でしょ?

断捨離がブームになり始めの頃から、
私はこの構造にみんなが甘んじていくのは、
大変危険なことじゃないかと懐疑的に見ている。

最近では、捨てすぎて部屋に何にもない人とか、
家族のものまで捨ててしまうような
行き過ぎな人もいるらしい。

捨てることも必要だとは思う。
でも捨てすぎはよくない。

断捨離が危険なのは、
本当は捨てなくてもいいものまで
「捨てた方がいい」という暗示にかかった状態で
捨ててしまうことにある。

捨ててしまうと、忘れてしまうので、
さほど後悔もしなくて済むし、
物理的にスッキリしてしまうので、
「いいことをした」という気分になる。

それはわかるのだが…。

日本の家屋は狭いことが多いので、
モノが増えていくとどうしても収納に
困ったり、部屋が狭くなってしまう。

それを解消するためには、
すぐれた収納術や、情報処理能力が必要になる。
だから本来、収納術や、情報をいかに処理するか
ということに力を注ぐべきで、
捨てることに力を注ぐのは、
安易な解決方法におもねっているだけの
愚かな行為に思えてならない。

ダイエットのブームと同じだよね。
「サバ缶食べるとやせる」とメディアが
騒げば、そこかしこでサバ缶が売り切れる。

でもね、サバ缶食べててもやせませんよ。
友人の旦那さんはサバ缶が常備食だけど、
とても太っているそうですw
「サバ缶食べるとやせる」は、絶対ウソだと
言ってましたw

だけど、何か、これさえ食べてればOK、
みたいな情報が、みんな大好きなのね。

これさえやってれば幸せになれる、
みたいなこと言われると、
とびついてしまうのね。

簡単だから。

そう、簡単だからブームになる。
みんな面倒くさがりなので、
簡単に結果が出るものが大好き。

ゴミを捨てるというのは、
簡単だものね。
収納に努力したり、
情報処理にお金をかけたりするよりも
はるかに簡単。

これさえ食べてればダイエットでは、
身体を壊してしまう結果になる。

断捨離も同じで、捨ててばっかりいると
人間が壊れるんじゃないかと危惧する。

まぁ、ウチの母親なんかは、
どうでもいいものを、ひたすらとっておく
クセがあるので、時々一気に断捨離したら
いいと思うけど、

ハカセタロウさんみたいな芸術家などは、
この世にインデックスされているものを
はるかに超えた神秘的な世界とも
リンクしていく脳を持っていると思うので、
そこにつながろうとする欲望を持ち続ける限り、
モノが増えていく方が自然なんじゃないかと
思ったりもする。

常に新しい刺激を求めていくと、
モノは増えると思う。

ウチの母のモノの増え方は、
そうではなくて惰性。クセ。ケチ根性。
街でもらったポケットティッシュなどを
ひたすらためこんで、使わないから、
それを見ると一気に捨ててやりたくなる。

母は、ただの凡人なので、
断捨離したらいいと思う。

だけど何か志のある人や、
アーチストや、ものを作り出すような
人々は、むやみに断捨離をすべきではないと
思うのです。いっぱいモノを仕入れて、
それらを消化してから、
ゆっくり捨てればいいと思うのです。

たしかに日本の家屋は狭いので、
モノをたくさん所有するのは、
自分の首をしめるようなものなのだけど、
所有したかったら、広い家に住んだり
倉庫を借りたりすればいい。

ものすごいコレクションを所有している人が
おおきな倉庫を借りてそれらを管理しているのを
テレビで見たことがある。
そうするからには、
所有者本人に、相当の管理能力が必要で、
やりこなしているからこそ
そうやって所有ができる。

たくさん所有するってことは、
相応の才能を必要とするってことなんだよね。
倉庫を借りるだけの経済力も必要だしね。

だけど才能を磨くよりも
捨てる方が簡単だもんね、ってとこに
やっぱ行き着く。

長くなりましたが、
断捨離の是非については、
なかなか判断むずかしいな、と。

「何かをすることを決める」のは大事。
そのために「何をしないかを決める」のも大事。

しないことを決めたら、いらないものも決まる。
だからそれを、一気に捨てるのは建設的と思う。

「何かをする=断捨離をする」になると、
道を誤るような気がします。

常に、必要なものと必要ないものの判断が
ついていれば、必要のないものが
溜まることはないのだから、断捨離の必要もない。

だからねー、結論としては、
このモノと情報があふれる社会の中で、
即時的に必要と不必要の判断がつくだけの
脳の処理能力を持つことが大事であって、
とくに断捨離は大事じゃない、ってことです。

脳みそ鍛えるのが一番の断捨離でしょうよ。

ちなみに、自分は
断捨離関連の書籍は一切読んだことはないです。
なんぞ提唱者の方と齟齬があったとしても
そこはご容赦くださいませ。

さて、部屋片付けるか。