ウユニ塩湖、9時半から14時。 | 添乗員 森田 世界の旅

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2月21日、ウユニ塩湖。

 

秋田県程の大きさのウユニ塩湖を乾季の7月に

ランドクルーザーで走り回ったことがある。

チリの海抜5000mを超えるアタカマ砂漠を抜けてウユニ塩湖

に入り、湖唯一の島、干上がった珊瑚礁の島インカワシで

ハシラサボテンを見たり、

乾季でも水辺を探してグルグルと、出会えたのは北側の

トゥヌパ火山の裾野から流れ着く小川の水辺を発見し

水鏡を撮った、そんなパリダカールじゃないけれど、塩湖を

疾走したことを思い出した。

現在トヨタのランクルは時速15㌔程で塩湖を進んでいる。

強烈な塩分を含む水溜まり、深いところでは30㌢以上に

なるが、浅いところ浅いところをゆっくりと、

世界中どんな困難な地でも気候でも車で仕事をする人は、

高くても日本の四駆を選ぶ。

しかしここは特別、塩との戦い、毎回毎回帰る度にこまめに

洗車して、メンテナンスして、雨季はそれこそ波立たぬ様、

波立たせないのはお客様の写真のためではなく、

車のためだが、

ずっと車の窓を開け撮っているも上出来だ。

世間には20年ほど前から知られた絶景は、ボリビアの首都

ラパスからバスで悪路を12時間以上かけてたどり着いた

秘境だったが、7年前にウユニの村に飛行場が出来、

一気に距離が縮まった。

多くの人が訪れやすくなり、観光業も順調だ。もはや

熟練の運転手さんにお任せで、本日の絶好の水鏡ポイント

に連れていってもらう。

ここら辺が本日のポイントかな、車が止まる。

雨季に水が溜まり塩分を吸い上げる、

乾季に水が蒸発すると真っ白な塩の層が生まれる。

乾季の終わりにうっすら塵が表面を覆い、そして雨季になる。

断面は真っ白な塩と塵の薄い土色が交互に入る。

 

六角に出来る結晶は何だったか?どこまでも平らな大地が

乾くときにかかる圧力に対し、皆で手を繋いでバランスを

とっている、まぁ居心地の良さを求めるとこうなるんだ。

と、本当は難しい説明を、きっとわからないだろうと察した

ベテランガイドは私にそう教えてくれる。

 

運転手さん達が、トランクから色々なモノを持ってきて

くれる。

12個のイスを並べ終わると皆を呼んだ、

私も駆け寄ったが、イスが12個しかないのに気づき、

インストラクターとかしたガイドの指示で、様々な

ポージングをするお客様のカメラマンに徹した。

しかし綺麗だ、

すっかりこの大自然に溶けきってしまった、人間もろとも。

どこを見ても撮っても、景色に飲み込まれていく。

お客様の持つ器具と違い、私の安く古く汚いタブレットは

性能を超えてしまった様だ。

テントを張って何してるかって?

運転手さん達が用意してくれたランチを取っている。

キヌアのサラダに、普通のサラダに、ジャガ芋に、

鶏のから揚げに暖かいコーヒーに。

これもまた、いつもの味を超えている。

プラヤブランカ旧ホテル。

ウユニ塩湖が観光化され最初に出来たホテルは、

環境への配慮から今は営業をしていない。

しかしここは今もウユニのシンボルであり続け、塩を盛った

台の上、万国旗が吹きっさらしの風にたなびく様は絵になる。

それでは、ここら辺で一旦塩湖を離れようか、

雨季の空が青かったことに心がほっとした。