チェコ、モラヴィア地方の小さな町の世界遺産で心安らぐ。 | 添乗員 森田 世界の旅

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12月14日、チェコ、ブルノの朝。

今日はチェコ東部モラヴィア地方の二つの町の

二つの世界遺産を見に行く。

ブルノを出て北へ68㌔、

人口7万人、13世紀よりモラヴィアの中心オロモウツの大司教

が居を構えたことに始まるクロムニ、

クロムニェ、、クロムニェジー、、、

クロムニェジーシュ(スラブ語の発音カタカナでも難しい)

の町に到着する。

13世紀からの大司教の屋敷は、三十年戦争(1618年~)が

終わった17世紀に増改築され、そのバロックの美しい宮殿は

映画アマデウスでも撮影に使われたほど。

屋敷と言ったが、ここでは大司教の城という。

城の裏に広がる庭園もまた素敵なイギリス式庭園。

中心があり幾何学で左右対象、人間が自然を支配したという

シェーンブルンやヴェルサイユ宮殿にみる庭園はフランス式。

イギリス式は自然にそって自然な道を引き、庭園という

人工的な道でありながら、山道を歩いているような錯覚を

与えてくれる。

庭園内に近くを流れるモラヴァ川の水を引き入れて、

水辺も多く配置し、鳥を飼う。

クジャクが空を飛び、うさぎが野を走っていた。

イギリス式というのは(案内してて気がついた)ゴルフ場と

一緒だ。

初めての町だったが世界遺産はこの町なみでなく、

クロムニェジーシュの城と庭園群とある。

ガイドブックを見ると同じ時代に造営されたフラワーガーデン

というのが町の西の外れにあり、そこへも行くことに。

17世紀はハプスブルクのチェコ併合という時代を迎えるが、

ハプスブルクでさらに世界観が広がり、ここには

イタリア人建築家によるフランス式庭園が造られた。

幾何学の中心にロトンダと呼ばれる市民の憩いのスペース。

雨が降っても雪が降っても、妻に家を追い出されても

憩えるこの長いアーケードにはベンチが配置され

庭園を眺めながら憩ったわけだ。

 

三十年戦争にペストの大流行と厳しい時を経た17世紀後半の

傷ついた市民の気持ちは、これら庭園によって十分に

癒されたことだろう。

冬は寂しいので無料とありここへ来たわけだが、

十分にその良さは感じられる。

温室まで完備、

寒い地域にはない、世界の草花に囲まれてさらさらと水の音。

もう十分に心が安らぎました。