7月11日、午後。
ゲイランゲルフィヨルドのクルーズを終え、ヘルスィルトの
町から山を越えると、
これは湖、欧州一の深さのホルニンダールダール湖514m。
色は深くどす黒い。
その後ノールフィヨルドの一端を通り、ストリィンの町を過ぎ
オルデン湖、青い湖面に周囲の緑が溶け込む。
氷河湖は氷河から近い順に青い。
そう、近くに氷河がある。見上げる山並みは今回最も高く
2000m弱。ヨステダール氷河から押し出されたメルクヴォル
氷河がすぐそこに。
そのすぐ横の渓谷には、1600年頃からブリクスダール家が
ヤギを飼って住んでいた。
1850年頃には蒸気船に乗った訪問者はフィヨルドの奥底まで
やって来たが、
1880年頃からオルデン湖を船で渡った珍し者が氷河を見に
やって来た。
すみませんが、あの氷河の名前はなんですか?、
とヤギを飼うブリクスダールさんは聞かれたので、
あれはブリクスダール氷河だよ、と答えた、と、思う。
ブリクスダールさんは馬車を仕立てオルデン湖に下りる客を
氷河の近くまで運んだ、簡易の宿泊所も造った。
その馬車はつい最近まで走っていたが、今は7人乗りの
改造ジープで近くまで行く。
空は青さを増し最高な気分だ。
滝のすぐそばを通るも水しぶきが気持ち良い。
氷河がより近づいた所で、ジープを降り、後は歩いてさらに
近くへと入っていく。
原生林の森はグリーンだ。
親元ヨステダール氷河から谷に押し出された
ブリクスダール(懸垂)氷河は、面積480平方㌔、最も厚い
部分で400m。
末端部分。
分厚く青い氷河の溶け水は、残雪を突き抜けて湖に注がれる。
今も氷河が運ぶ岩盤のクズ(微粒子)が浮遊し青と言うよりは
グレーに近い。
ヤギを飼うことを辞めたブリクスダール家のレストランで
マスを食べた後は、
もう一度オルデン湖から氷河を眺め、
215㌔、今度は山を越さずにトンネルを抜け、川を越え
谷間を走り、トンネルを抜け、
ここにもう一つ、親元ヨステダール氷河から押し出された
ボーヤ氷河。雨が降ってきたがまあ良い、ここは予定にない
クロースさんによる写真ストップなのだから。
ソグネフィヨルドの末端を今日も渡しフェリーで超えると
目的地フロムへ向けて、2000年に開通したラールダールトンネル
に入る。その距離なんと24.5㌔m。
暗く長いトンネルは気分も目も疲れるが、疲れたなーと
思った先に、
ブルーライト、気分を爽快にしてくれる。
サンタさん、いやクロース氏はここで、疲れたふりをして
停車をし、バスのドアを開ける。
思いの外空気は清んでいてる事がわかる。
トンネルを抜けフロムに到着。
1850年頃、ソグネフィヨルドの美しさに魅せられて210㌔の
奥底まで来た蒸気船の訪問者が来た時、
ここではフレットさんがヤギを飼って生活をしていた。
今日はここ、とても立派になったフレットさんの
フレットハイムにご宿泊。
雨は降り続くが、明日の青空を待って寝よう。