東京都内(中野区東中野)にある、日本人経営の中華料理店「西太后(せいたいごう)」で起きた在日の中国人インフルエンサーによる一連の嫌がらせ事件。
営業日でも店を開けられない状態は、明らかな営業妨害であるが、その後、ある「魔除け札」を貼ったことで、迷惑な中国人は来なくなった、という話である。
店先に貼ってあった「中国人の入店を拒否する」という貼り紙
理由は、「妻が病弱であり、感染症対策のため、しばらくの間は最近来日した中国人は来店を拒否させていただくが、在日中国人は歓迎」と日本語と中国語で書かれていた。
在日の中国人インフルエンサー「油頭四六分」は、この貼り紙に怒り、ずかずか店に入ると「中国人を差別した!」と大声で騒ぎたて、自分で警察に通報した。
もちろん彼は、その様子を撮影している。
自分が主役となって、日本で差別される中国人の名誉と権利を守るために、日本人と闘う姿を動画でアピールするためである。
駆けつけた警察官から諭され、その場を離れるように促された。
怒りが収まらないのか、中国大使館、東京都総務局、東京法務局、日本弁護士連合会などへ連絡し、自身の苦情を申し立て、撮影した動画を、中国の複数の動画サイトに投稿。
実はこの「油頭四六分」は、以前新宿にある飲食店の「中国人へ 当店の魚は福島産です」と書いた黒板に目をつけ、自分で警察を呼んで大騒ぎを起こしている。
「成功の味」を占めたのか、
今回の動画がSNSで広く拡散され、中国からの嫌がらせ匿名電話が殺到。
口コミサイトには、意図的とみられる低評価や、みにくい罵詈雑言であふれた。
さらに同店にはその後、何人もの中国人インフルエンサーが訪れ、全く同じ目的で、同様の大騒ぎをするようになった。
一時は、営業日でも店を開けられない状態になったほどである。
https://x.com/roaneatan/status/1734303430590824793?s=46&t=QwAN2j4qdDeV5usMC39klw
(「西太后」を訪れ、騒ぎを起こす中国人インフルエンサーたち)
ところが、貼り紙に文句をつけた中国人インフルエンサーの想定外の方向へ進んだ。
店の災難を知った多くのお客さんが、店主の信念の強さに賛同し、多くの支持者が来店して店は繁盛するようになったのだ。
台湾からアドバイスされた「撃退方法」
逆転攻勢のきっかけは、ある台湾人ネットユーザーからのアドバイスだった。
その方法とは、店先や店内に、習近平を暗喩する「クマのプーさん」や「四六天安門事件」「香港独立」「チベット独立」「台湾独立」などの、とにかく中国共産党が嫌がるような「反共ポスター」を掲示することだ。
なぜかというと、政治的に敏感なワードが入った画像や動画を中国のSNSに投稿すると、中国の検閲当局によってアカウントが削除されるからである。
彼らインフルエンサーの「目的」はSNSでの拡散なので、削除されれば意味がないからだ。
海外からは「日本に行ったら、絶対ここへ立ち寄る!」と支持を表明する中国人、台湾人、香港人のお客さんも多い。
日本にいるあなたの人生に、日本人を憎む感情しかなければ、それは一つの大きな不幸であろう。
そんなに日本が嫌なら母国へ帰ってもらったほうがどれほどありがたいか。
「中国人のお客さん」からの紙袋もあった。
同胞の迷惑行為について、代わって謝罪する「手書きメモ」が貼られている。
店先から店内までびっしりと、習近平を暗喩する「クマのプーさん」や「六四天安門事件」「香港独立」「チベット独立」「台湾独立」などの掲示物。
画像(左)は反共ポスターを貼って中国人迷惑インフルエンサーを撃退した、東中野駅(西口)にある中華料理店「西太后」。
画像(右)は店内に掲示された「89」のうちわ。(李凌/大紀元)
「西太后」店内に置かれた反共グッズ。
香港民主化デモの代表的なスローガン「香港を取り戻せ、時代の革命だ(光復香港,時代革時代革命)」が書かれたグッズの数々。(李凌/大紀元)
「西太后」店内に掲げられた反共ポスター。(李凌/大紀元
https://x.com/peace86774949/status/1753003639432724852?s=46&t=QwAN2j4qdDeV5usMC39klw
店先から店内までびっしりと、習近平を暗喩する「クマのプーさん」や「四六天安門事件」「香港独立」「チベット独立」「台湾独立」など、とにかく中国共産党が嫌がるような「反共ポスター」を掲示している
「西太后」店内に置かれた反共グッズの数々。
その手には「中共党首の顔付き」の、土下座くまのプーさんグッズを持っている。
「西太后」店内に設置された防犯カメラ。
壁面には、支持者からの応援メッセージも。
「西太后」店外に掲げられた反共ポスター。
「台湾独立」や「チベッド独立」支持の張り紙のほか、六四天安門事件、「四通橋事件」、店に騒ぎに来た中国人インフルエンサーたちの顔写真など。
「西太后」店外に掲げられた反共ポスター。「香港独立」の文字や中共党首を揶揄する画像。(李凌/大紀元)
「西太后」店内に掲げられた反共グッズ。
ヒトラーの顔した「くまのプーさん」の背後にあるのは台湾兵士を模した黒クマが「プーさん」にパンチするワッペン(台湾空軍パイロット着用)。
「西太后」店内に掲げられた反共グッズ。「台湾に手を出すな」と書かれたタオル。(李凌/大紀元)
あっけない収束
その後、迷惑な中国人インフルエンサーは現れないようで「あれからは、もう来ていない」と店主は語る。
SNSと中共の検閲の仕組みをうまく利用した作戦が功を奏したのか、ようやく落ち着きを取り戻したようである。