前回のブログに書いた通り、さきほどラ・フォル・ジュルネ新潟の「大トリ」、ムジカ・ヴィーヴァと小山実稚恵さんによる演奏会を聴きに行ってきました。

席はステージ横、2階の下手側、ティンパニーの後方と言えばいいでしょうか、ピアノのソリストの手の動きが、左後方からよく見える場所でした。

ピアノを習っている小2の娘は、右に左に激しく動きまわるソリストの指の動きをまねしながら聴いているようでした(笑

この場所はホルンがよく聴こえる場所でもありました。私も妻もホルン経験者なので、使っている楽器やら運指やら、ベルに突っ込んでいる右手やらがよく見えるし、正面で聴いていると埋もれがちな下のパートの動きなどもはっきり聴こえてラッキーでした。
それにこんな席でもオケ全体の音がちゃんと聴こえてくるのは、ひとえにりゅーとぴあの音響設計の素晴らしさだと再認識しました。



さて、どんな演奏だったか感想を書きたいと思います。

もともと室内オケということで、弦の編成が比較的小さかったと思います。
指揮者のルーディンさんは指揮棒を持たず指揮をする方で、アクションは派手ではありませんでした。この2点は私の敬愛するロシアの大指揮者スヴェトラーノフ御大と共通しているところです。
しかしスヴェトラーノフ得意の「指揮をしない指揮」はしませんでしたが(笑

まず、ラフマニノフの前にチャイコフスキーの「くるみ割り人形」より「序曲」と「花のワルツ」を演奏しました。
この二曲はサッと流した感じの演奏でした。特に花のワルツはテンポが速めでしたが、イントロでのハープソロはロシアのハープ特有の結構激しい弾き方で、ロシア好きの私の期待を裏切らない演奏で、ニンマリしてしまいました。


そしてラフマニノフ。
小山実稚恵さんの演奏は初めて聴きましたが、なかなかパワフルな音を出す方ですね。
第一楽章冒頭の入り方ってソリストによって様々ですが、小山さんは最初から大きめに入ってきました。テンポも速めでした。1楽章終盤のホルンのソロはやはりロシア。ヴィブラートがかかっていました。素敵でしたw

第ニ楽章のクラリネットのソロ、いいですね~。音色が以前のロシア特有の「ペラッ」とした感じがなくちょっと意外でした。

一番良かったのは第三楽章だと思います。前半ピアノがちょっともたついたような気がしましたが、例の有名な旋律は解釈が特徴的でとてもよかったです。最後のほうは完全に私は演奏に引き込まれてしまい、最後は思わずブラボーが出てしまいました(^^ゞ


客席も超満席。大盛況でした。


この演奏会を聴きに行くにあたって、私のお気に入りのCDでもあるスヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団+中村紘子の演奏を何度も聴いてから行きました。

今回正直そんなに期待して行ったわけではなかったのですが(スイマセン)、適度にインパクトもあり、結構ロシア的な音が出ていて、予想外にレベルが高かったのでびっくりしました。


あんないい演奏をたった2000円で聴けるなんて、ラ・フォル・ジュルネさまさまですね。

このオケがこんないい演奏するのが分かっていれば、昨日の「悲愴」も聴きに行けばよかった。。。
それにしても昨日も今日も午前・午後・夜と、1日各3プログラム、全部違う曲をやるなんて、モチベーション維持するのも大変だと思います。

お疲れ様でした。