Inventorで最近多用している「レイアウト」と「マルチボディーパーツ」。


前者は、出来合いのアセンブリに関連したパーツを新たに作成する時の構想や治具の構想、また、装置の全体の構想を真っさらな状態から考える時などに使っています。
例えば、ある装置の3Dアセンブリファイルがあるとします。これに架台を作りたい。でもまだ漠然とした構想しかない。そんな時、装置本体のアセンブリを参照して、「レイアウト作成」から2Dまたは3Dスケッチをすれば大体のイメージと寸法を決められます。

モデリングの手法に縛られず、けっこう軽い気持ちで実験的な感覚で、幾つもレイアウトファイルを作ってしまう時もあります。

その中から行けそうなヤツを採用して、そのまま部品のモデリングに使えそうだったら「派生」させてパーツを作っちゃいます。



後者はというと、前述のレイアウトから複数のソリッドボディーを作るというやり方もしますが、、、

私の場合、最終的には一つのサブアセンブリにしたいけれども、アセンブリを構成する複数の部品同士が複雑に接しているとか、お互いのパーツが持ちつ持たれつで構成され、いわゆる確固たるベース部品が作れない場合によく使います。

例えば薄板で四角い枠を作る時、本当はどこかで溶接かネジ止めの継ぎ目が必要になりますが、とりあえずひとつのソリッドパーツで枠のモデリングをして全体の寸法を決めてしまい、それから継ぎ目を決めて「ソリッドを分割」してマルチボディーにします。最初から複数のソリッドボディーを作成しても良いです。

そうして出来た個々のソリッドボディーを「コンポーネントを作成」でアセンブリファイルに派生させればOK。別々のパーツファイルから四角い枠が出来上がります。
大きさの変更は、マルチボディーファイルの寸法を変更すればOKで、そのあとアセンブリファイルを開き、光っている更新アイコンをポチッと押せば完了。
もちろんアセンブリファイルでは他のパーツも配置できますし、パーツに追加工もOKです。