お酒で失敗したことありますか?
飲みすぎると饒舌になったり気分が悪くなったり
いろいろやらかしたりすることありますよね。
でも、お酒を飲んで酔っ払った時に
何かへんなことを囁かれるともっとおかしなことになります。
今回はそんなお話
犬嫁日記#30:『末期の言葉』の巻
嫁さん:『おいしい日本酒買ってきたけど飲む?』
僕:『飲む、飲む。』
嫁さん:『じゃ、ご飯作って。』
僕:『どういう交換条件だよ。別にいいけど。』
嫁さん:『だってすごくおいしい日本酒なんだよ。』
僕:『おいしいのは分かったから。』
嫁さん:『早く作ってよ。』
僕:『分かったからちょっと待てよ。』
簡単な料理を作りながら、嫁さんが買ってきた日本酒を少し口にすると
飲みやすくてほんとに旨い。
知らず知らずのうちに二杯三杯と飲んでしまう。
嫁さん:『ね、とてもおいしいでしょ?』
僕:『うん、確かに旨いな。』
調子に乗って何杯も何杯も日本酒を飲む。
気がつくとかなりの量を飲み干していた。
食事が済んでソファーでくつろいで、何かとろうと立ち上がった途端、
頭がクラクラする。
僕:『うわ、やばい。なんだこれ?』
嫁さん:『なに?どうしたの?』
よろよろとしながらソファーに倒れこむ。
嫁さん:『なによ?どうしたっていうの?』
僕:『うーん、立てない。頭がクラクラする…』
嫁さん:『え?なんでよ。気分悪いの?』
僕:『…うん。』
嫁さん:『どうしたの?』
僕:『……』
嫁さん:『なんとか言いなさいよ!』
僕:『だから気分が…』
嫁さん:『気分が悪いの?』
僕:『…うん。』
嫁さん:『どうしたっていうのよ。』
僕:『……』
嫁さん:『なんとか言ってよ!』
僕:『だからさっきから…』
嫁さん:『気分が悪いのね?大丈夫?』
僕:『大丈夫じゃない…』
嫁さん:『なんで大丈夫じゃないの?』
僕:『…え?』
嫁さん:『なんでよ?』
僕:『…なんでって言われても…』
嫁さん:『大丈夫?』
僕:『だからさっきから大丈夫じゃないって言ってるじゃない。』
嫁さん:『そっか。…ねえ、私まぶた二重にした方がいいと思う?』
僕:『え?今なんと?』
嫁さん:『まぶた二重の方が似合うかな?』
僕:『…なにを言ってるの?』
嫁さん:『まぶた二重にした方がいいかどうか聞いてるんでしょ?』
僕:『今、それどころじゃ…』
嫁さん:『二重の方がいいと思うんだけどなあ。ねえ、聞いてる?』
僕:『聞いてるけど…』
嫁さん:『どうでもいいと思ってるでしょ。』
僕:『どうでもいいとは思ってないけど…でも今は…』
嫁さん:『はっきりしてよ!』
僕:『ふ…二重。』
嫁さん:『そうか、やっぱりそうよね。うん、そうしよ。』
僕:『なにが?』
嫁さん:『二重に決定。』
数分後
僕:『やっと治まった。ちょっと飲みすぎたな。』
嫁さん:『治ったの?』
僕:『あのさあ、人が気分が悪い時に変な事聞くのやめてくれる?』
嫁さん:『変な事?』
僕:『普通聞かないよね、あの状況であんなこと。』
嫁さん:『そうか。ああいう時どうしたらいいか分からなくなるんだよね。』
僕:『動揺してたってこと?』
嫁さん:『うん、たぶん。』
僕:『年取って俺が死ぬ時に側でそんなこと言われたら、死ぬに死ねないよな。』
嫁さん:『だから質問してるんでしょ。答え続けてたら死んでる暇ないと思うよ。』
僕:『あ、そっか。』
嫁さん:『私のやることは理にかなってます。』
苦難は次回へ続きます。犬