嫁さんの知り合いの結婚式で司会と寸劇を頼まれ、

司会は経験がないのでお断りしようかと思ったのですが

「是非!」と言われて調子に乗ってしまい、お引き受けすることに。


寸劇の台本は、ミステリーファンの新郎が渾身の書き下ろし。

最初の打ち合わせの時には、果たしてどの程度の作品が出来上がってくるのか

正直半信半疑だったのですが、稽古初日(※ちゃんと稽古をやりました、計3回)には

第一稿が完成しており、その完成度の高さと長ゼリフの多さに舌を巻きました。

出演者である新郎新婦のお知り合いの方たちもみんなはりきって稽古に参加。

役者経験のある女性もいて、頼もしい限り。

経験のない方々も堂々とした演技をしていて好感が持てます。

稽古終わりにダメ出しをして帰宅。

数日後、第2回目の稽古に行くと、なんと新婦の手により台本が改稿されており、

前回稽古で指摘された部分が全部改善されていて、スリムになっています。


…なんなんだ、この新郎新婦は。


恐るべきパワーを持ったこの2人に圧倒されながら、

稽古終わりにお酒を皆で呑みに行き、

それでも足らずに、新郎新婦のマンションで朝3時まで呑み、帰宅。


第3回目稽古では、新郎にアドリブで突っ込みを入れるまでに成長した新婦の演技。

その他の出演者も小道具を揃えてきたりと準備万端です。

帰りがけに新婦からマントを手渡され、

「式の時、これを着てください。鹿賀丈史さんでお願いします。」と言われる。

そう言って僕を見つめる新婦の目は真剣でした。

その気持ちに答えるべく、帰宅してから『料理の鉄人』を観てみる。

しかし、鹿賀丈史さんはこの番組では一切マントを着用していなかったということが判明。


式当日。


お笑い結婚式ではあるものの、新郎新婦にとっては一生に一度のことなので、

ここでのミスは許されないなと気持ちとマントの紐を引き締める。

パイプオルガンによるオペラ座の怪人の生演奏で登場する新郎新婦に会場爆笑。

披露宴でのミステリー劇も好評のうちに終了しホッと胸を撫で下ろす。


良かった良かった、みなさんお疲れ様でした。

Sさん、おめでとうございます!

式の前日夜中まで呑んでいたそうですね。

新郎の演技が本番で格段に良くなっていたのは

毎晩朝方まで稽古をしていたからなのですね?

たぶん、ふたりで楽しくやっていくと思うので、何も言うことはありません。


少しでもお二人のお役に立てたのであれば、

なんだかとても嬉しいです。