この数日、人が書いた台本を何本か読んでいた。
台本を読むたびに、こんな長い文章をよく書けるものだと感心してしまう。
しかも登場人物がたくさん出てきて、一人一人人格や個性があって
面白い台詞をしゃべっていて
驚くべきことにそれが全部つくりばなしときている。
正直、少しへこむ。自分には書けないと思ってしまう。
まあ、作家を目指しているわけではないので
へこまなくてもいいとは思う。
たぶん、ちょっと書けたらいいなと思っているのだ。
役者をやっていると『よくあんなにたくさんの台詞を覚えられますねえ。』
と言われることがあるが
覚えますとも、あんなにたくさんの文章を書いた人がいるんですから。
それが礼儀ってものですとばかり、僕は何度も台本を読んで覚える。
でも人が書いた文章をひたすら覚えて吐き出す仕事ってやっぱり特殊だと思う。
シンガーソングライターみたいなのが、ほんとは理想だ。
別に歌手になりたいとかそういうことじゃなくて
自分で感じたことを書いて、それを自分で表現できたら
最高だろうなと。
本来表現をする人とはそういうものなんじゃないかって思うことがある。
勿論、人が書いた作品を演じるのもめちゃくちゃ楽しいんですけどね。